レース回顧

◆2015香港マイルと香港カップの日本式ラップタイム

モーリスが勝った2015香港マイルと、エイシンヒカリが勝った2015香港カップの日本式ラップタイムを自分用のメモ的に。

滿樂時(モーリス)が勝った2015香港マイル
ラスト4ハロン通過タイム
0.47.8-0.59.5-1.11.2-1.22.6-1.33.9
ラスト4ハロンラップタイム
11.7-11.7-11.4-11.3
ラップギア
±0▼3▼1


榮進之光(エイシンヒカリ)が勝った2015香港カップ
ラスト4ハロン通過タイム
1.13.4-.1.25.4-1.37.0-1.48.8-2.00.6
ラスト4ハロンラップタイム
12.0-11.6-11.8-11.8
ラップギア
▼4△2±0

(c)香港賽馬會

他にも何レースか映像見てラップギアを算出してみましたが、アレですね。沙田(シャティン)競馬場は、日本でいうと京都競馬場みたいな感じ。(京都+札幌)÷2 かな。海外のレースが買えるようになったら、これを念頭に置いておけば良さそう。

瞬発指数 は、ざっと計算したところ、モーリスが103でエイシンヒカリは101ぐらいかな? どちらもG1確勝級のスーパーラップだと思われますが、モーリスの103って、ホントならとんでもないっすよ。香港賽馬會 公式のタイム、2ハロンラップと比較しても、これで間違いは無さそうだし、どこまで強くなるんだ?コレ。


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 02:27

◆2015 ダービー卿CT 予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア ダービー卿CT予想より、一部抜粋

◎モーリス 1番人気1着

(中略)

荒れ傾向にあるダービー卿CT。現在の施行条件になって12年、1番人気の勝利はたったの1度だけだ。しかもその1勝も2009年、単勝6.7倍のタケミカヅチが優勝してのもの。2番人気が7.0倍で3番人気は7.1倍、その年は7.5倍の5番人気馬まで、どの馬が1番人気になるか締切まで分からなかったようレース。「1番人気が勝った」というよりは「勝った馬が(たまたまその時点では)1番人気になっていた」という感触が強い。

荒れ傾向の原因は、瞬発力勝負全盛の現代競馬とにおいては異端となる持久戦設定のレースだから。それも結構極端な。ラップギアコース適性値「瞬3平5消2」の中山芝1600mにおいて、さらに通常のマイル戦よりも速いペースになりやすいレース。

しかもコース形状から後方一手の馬は届きづらく、好位もしくは中団より前で追走できる器用さが要求される。4コーナー入り口からは各馬失速しはじめるぐらいの過酷なレースであり、そこからさらに▼1〜▼3だけ、ほんの僅かに伸びることができる馬が勝ち馬ということになる。うまく流れに乗るためには、それなりに運も必要だ。

冒頭に書いたとおり1番人気の苦戦傾向が明らかなダービー卿CTなのだが、今年はそれでも1番人気想定の(10)モーリスを推すことになる。このコースの傾向としては1000万下も重賞もレベル的に大きな差はなく、2走前の若潮賞と同じ競馬ができればそのまま重賞を勝てる換算になってしまうからだ。

しかもその(10)モーリスが「56kgだった若潮賞」より1kg軽い55kgで出走できるのだから、これを狙わない手はない。本当に2走前の若潮賞、そのままで良い。55kgなら、もし仮に多少出遅れたとしても勝ち負けになるはず。

(中略)

-----

レース後回顧

12.3-11.5-11.8-11.1-11.3-11.6-11.7-10.9
というラスト1ハロン加速ラップで、モーリスが圧勝。モーリスはかなり高く評価していたつもりだったのだが、それをはるかに超える強さだった。ただ、モーリスをはじめとしたスクリーンヒーロー産駒の瞬発力不足は明らかで、瞬発力勝負のコースでは大きく評価を下げざるを得ない。それだけに、人気を落としたところでの平坦ラップギア適性値適性がオイシイので、それを念頭に置きつつ、今後も狙っていくことになるだろう。

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 20:55

◆2015 桜花賞 予想より、一部抜粋

◆2015 桜花賞 予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア 桜花賞予想より、一部抜粋

(中略)

(8)ルージュバックは皐月賞にこそ出るべき馬だったと思っている。牡馬で言えば、ダービーではなく、皐月賞向き。そして皐月賞なら牡馬相手にも互角以上の競馬ができる馬だとも。それはつまり瞬発力に秀でた馬ではなく、持続力が売り物の馬ではないかと考えているということだ。

過去3戦、どのレース映像を見ても一瞬でグイッと伸びるところがなく、ジワジワと前を追いつめ、捉えたあともジワジワと差を広げて行く。とくに一番強い競馬を見せたきさらぎ賞、このレースがラップギア「▼4▼1±0」の平坦戦であった点は見逃せない。「強い馬」と「死角のない馬」は同義に語るべきではなく、そういった点、今回の(8)ルージュバックについては、瞬発力勝負が向かない可能性も見える、適性的に死角のある馬ということになる。

次に桜花賞というレースの質について語ろうか。阪神ジュベナイルフィリーズとチューリップ賞、そして桜花賞はすべて阪神芝1600mという同一コースで施行されるのだが、それぞれのレースにはちょっとした特徴がある。

阪神ジュベナイルフィリーズを基準にすると、少頭数のチューリップ賞はスローからの瞬発力勝負になりやすく、それでも求められる瞬発力は阪神JFと同程度。阪神JF勝ち馬の3馬身後ろから、同程度の末脚を見せれば勝てる計算になる。

一転して、桜花賞は阪神JFと同程度のペースで前半が流れる。そして求められる末脚は阪神JFよりも2馬身先。つまり桜花賞はチューリップ賞より二枚も三枚も上の能力が求められるレースにだと言えよう。

しかし、だからといって桜花賞で求められるのは末脚の持続力ではない。瞬発力。絶対的な瞬発力。過去の勝ち馬(2007年以降)を見ても瞬発特化型の馬がほとんどで、そういった意味で、平坦戦きさらぎ賞で強い競馬を見せた(8)ルージュバックはどうかと思えたのだ。そしてそのラインで考えれば、同じく「▼3△1△5」平坦戦のフィリーズレビューで強い競馬を見せた(13)クイーンズリング (3番人気) も好ましくはない。

(15)ココロノアイはチューリップ賞の勝ち馬。この馬も平坦戦で1度連対してはいるのだが、こちらは新馬戦で2着に敗れたときのもの。その点、(8)ルージュバックや(13)クイーンズリングよりも割り引く材料は少ないと考えている。

ただ、この馬の評価を一気に押し上げたチューリップ賞、このレースのレベルについてはちょっと疑問が残るところ。今年のチューリップ賞は重馬場施行、勝ち時計が1分37秒7と遅いのは仕方のないこととして、前半、後半のタイム比率がちょっとした問題だ。

その比率を例年の阪神ジュベナイルフィリーズや桜花賞にスライドして当てはめると、阪神JF勝ちのレベルにはなるのだが、桜花賞にはそれでも1馬身ほど足りないということに。さて、この1馬身をどう捉えるべきか。

阪神JFからチューリップ賞まで3ヶ月の期間があるので、阪神JFの3着馬が3ヶ月で阪神JF勝ちのレベルにまで成長しているのは不思議ではないところだが、そこから1ヵ月でさらに2馬身先の桜花賞レベルにまで成長できるものかどうか。ちょっと考えさせられるところではある。

しかもそのチューリップ賞で(15)ココロノアイを語るなら、単純に阪神ジュベナイルフィリーズ2着の(6)レッツゴードンキのほうが上ではないかということにも。チューリップ賞の(15)ココロノアイが見せた競馬は、あくまで例年の(平均的な)阪神JF勝ちレベル。そして(6)レッツゴードンキが2着に入った2014年の阪神JFが例年よりも上のレベルだったとしたら?

阪神ジュベナイルフィリーズ勝ち馬のショウナンアデラは、順調に来ていれば(8)ルージュバックと人気を二分していたと言われるほどの馬。(後に骨折が判明するのだが)調整が遅れて桜花賞ぶっつけプランが発表される前までは確かににそう言われていたはず。(8)ルージュバックがきさらぎ賞を勝った2月8日から、約2週間ほどの話だ。

それだけの高評価を得たショウナンアデラを相手に、ゴール前5mまで先頭、残り50m地点では阪神JF勝ちをほぼ手中にしていたのが、他でもない、この(6)レッツゴードンキだったのだ。その評価、チューリップ賞勝ちでも(8)ルージュバックの人気に遠く及ばない(15)ココロノアイとは大きな差があるようにも見える。

実際にそれだけの競馬を見せている(6)レッツゴードンキが、チューリップ賞3着の敗戦だけで大きく人気を落とすことになった。逃げる形になっての敗戦が、(6)レッツゴードンキの実力だと思われているということだろうか。

クラシック戦線において、1度敗れた馬は途端に人気を落としがち。それゆえクラシック戦線の穴馬は「トライアルを人気で敗れた馬」と相場が決まっているのだが、それらは少なくともその時点までは世代最強級だと思われる馬だったはずだ。

(8)ルージュバックや(13)クイーンズリングに不安を覚え、チューリップ賞3着が実力のすべてではないと思っているのなら、あくまで机上の計算ではあるが、(15)ココロノアイではなく(6)レッツゴードンキにこそすべてを託すべき。何せこの馬、「瞬3平0消0」の瞬発型。逃げて良さが出るはずがない。

(中略)

-----

レース後回顧

単勝10.2倍のレッツゴードンキ、逃げて圧勝しちゃいました。まぁそこは結果オーライってことで(笑) これはアレですよ。サイレンスズスカやダイワスカーレットのような、逃げて (逃げる形になっているけど) 差す競馬というヤツですな。レッツゴードンキ自体は紛れもなく差し競馬のラップを刻んでいたはず。
12.7-11.7-12.7-12.9-12.5-11.3-10.7-11.5

ついでに言うと、レッツゴードンキは “スローの逃げ” だから勝てたワケじゃないですよ。 2着との差は0.7秒。 (改装2007年以降の) 平均的な桜花賞のペースで逃げていたとしても、それでも0.1秒 〜 0.2秒の余裕があったはず。あくまで机上の計算ではありますが、平均ペースでも完勝といえる着差にはなっていたと思われます。

あと、レッツゴードンキの陣営は距離を気にしてオークスには向かわないと言っている模様。多分コレ、間違いでっせ。この桜花賞成績を加えて、同馬のラップギア適性値は「瞬4平0消0」。この並びのラップギア、距離はほとんど問題ないんですよ。

気性的にオークス以降はマイルを使った方が良さそうではあるけれど、オークスまでなら2400mも問題はないはず。たしかに母系短距離馬ですけどね、それでもラップギア「瞬4平0消0」の瞬発特化型なら、結構断言しちゃっても良いぐらい、そんなん関係ないんです。

皐月賞向きと評した、単勝1.6倍ルージュバックはやはり瞬発力不足。もしこれが正解ならオークスでも危険ですね。レッツゴードンキがオークスに行くとしても、それでもまだ1番人気はルージュバックかな? 秋になったら (瞬発力を必要としない) 秋華賞とかエリザベス女王杯を快勝したりして、「春はまだ馬が幼かった」「やっと本格化した」とか言われるのでしょう。ルージュバックはそんな仔です。

ルージュバックの敗因は大別して2つ。まず1つ目は位置取りが後ろすぎたこと。今回の桜花賞は超スローペースで、別にルージュバックが「過去に経験したことのないペース」というわけではなかったのに、それでも過去3戦よりも後ろに下げてしまったこと。具体的に言うと、桜花賞ラップ
12.7-11.7-12.7-12.9-12.5-11.3-10.7-11.5
で、ルージュバックが後退して行ったのは12秒7−12秒9の辺り、一番流れが緩んだ箇所。これは不可解だけど、多頭数で揉まれる競馬を経験していなかったことが起因かな?

2つ目は予想時に指摘しているとおり、瞬発力が足りなかったため。上記ラップで言うと、12秒5−11秒3の地点で、明らかに置かれています。それゆえに、仮に先行していたとしても、このペースで逃げたレッツゴードンキには敵わなかったでしょうね。ルージュバックの上がり3ハロンは33秒6、逃げたレッツゴードンキの33秒5よりも遅いのがその証拠。敗因がどちらか1つなら2着はあったと思いますが。

ちなみにこの桜花賞がどれぐらいのスローペースだったかと言うと、3歳未勝利はもちろん、2歳未勝利の平均よりも遅いペース。この数字は計算式非公開事項なのであまり出したくないんだけど、まぁ今回ぐらいは良いか。

3歳未勝利の平均が36秒6だとしたら2歳未勝利が36秒7。それに対しての、今回の桜花賞想定が35秒9で実際は37秒3。さすがに上がり3ハロン最下位のトーセンラークでも (上がり3ハロン) 34秒6、3歳未勝利の平均よりも速かったので、平均的な未勝利を勝てないレベルの馬はいなかったのだけど。

あと、この発言
http://lapgearblog.saikyo.k-ba.com/archives/1817707.html
これはもちろんレッツゴードンキのオッズを嘆いてのことでした。週半想定では単勝15倍、ルージュバックが1.2倍とかになるようなら20倍以上も期待できると思っていたのに、思ったほど人気が落ちなかったな、と。普通、3歳戦はみんな成績の汚れていない馬が大好きなはずなのにね。

要は単勝1.6倍ルージュバックに対して、ラップギア大勝利ということなのですよ。ラップギアとか嫌いな人も、「クラシックの穴馬はトライアルを人気で敗れた馬」というのは覚えておいたほうが良いですよ。敗因や着順に関係なくね。

たとえばこの桜花賞、チューリップ賞の 「2番人気、1番人気、4番人気」 の3頭で3連複344.8倍の万馬券。それぞれチューリップ賞 「2番人気3着、1番人気6着、4番人気11着」 で、桜花賞人気が 「5番人気、7番人気、8番人気」 だったので、この3頭の中でも一番不当に人気を下げていたのはレッツゴードンキでしたね。

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 09:16

◆2015 日経賞 予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア 日経賞 予想より、一部抜粋


過去2年の勝ち馬、(9)フェノーメノと(3)ウインバリアシオンが出走する日経賞。この両頭に昨年の菊花賞2着馬(10)サウンズオブアースも加えた三つ巴かと思いきや、それぞれに不安を抱えた状態での出走。上位4〜5頭の人気は割れることになりそうだ。

(中略)

これだけの実績馬が(5)クリールカイザーや(6)アドマイヤデウスといった重賞1勝馬と変わらない人気というのは、近走成績が奮わないといってもちょっと不自然。状態面がイマイチであろうことは容易に想像がついてしまう。(10)サウンズオブアースにしても菊花賞後は、ジャパンカップを予定→回避、有馬記念を予定→回避ときて、やっと体制が整ったのがこの日経賞なのだと記憶している。

瞬発指数的にもそれら実績馬3頭は思ったほど数値が上がってこず、それなら前走6番人気で◎を打った(6)アドマイヤデウスを再度狙いえるのではないか。当時「瞬0平4消0」のラップギア適性値から皐月賞やダービーでは無視してきたのだが、ウインフルブルーム(後の皐月賞3着馬)や(10)サウンズオブアース(後の菊花賞2着馬)を問題にしなかった若葉ステークスは秀逸だった。

若葉Sでの2着ウインフルブルームとの着差が1馬身。その次走、皐月賞で3着になったウインフルブルームと、皐月賞馬イスラボニータとの差が1馬身半。現実には皐月賞を9着に敗れた(4)アドマイヤデウスだが、ウインフルブルームを物差しにすれば力量的には世代上位クラスにも遜色なかったはずだ。

クラシック戦線ではネックとなっていた「瞬1平4消0」のラップギア適性値も、コース適性値「瞬3平6消1」の中山芝2500mならピタリ。菊花賞(G1)2着の他にも京都新聞杯(G2)2着、神戸新聞杯(G2)2着の実績を持つ(10)サウンズオブアース。その(10)サウンズオブアースに対しても直接対決で2戦2勝先着、格的に劣ることはないと思う。

(中略)

-----

アドマイヤデウスは単勝6番人気だった日経新春杯、そして4番人気だった日経賞、どちらも◎に推しての勝利。天皇賞(春)でも有力候補になったって? いやいや、その辺りの話は4月13日発売予定の 『競馬 最強の法則』 2015年5月号 を見てやってください。原稿はすでに提出済みです。

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 16:15

◆2015 マーチS 予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア マーチS予想より、一部抜粋

(中略)

2〜3年前までは、とにかく荒れるレースという印象だったマーチSだが、一昨年は2−6−3番人気、昨年は2−3−5番人気での決着。ちょっと落ち着いてきたか? ただし、1番人気は過去10年で1勝。1番人気受難の重賞であることだけは変わっていない。

ただ、過去3年の1番人気の名前を並べるとシルクシュナイダー、ジョヴァンニとエーシンゴールド。今ひとつピンと来ない。重賞で1番人気になるような馬だったっけ? という気がしないでもない。

それら3頭に代表されるように、このマーチSというレースは少キャリアの素質馬がサラッと勝つような重賞ではなく、中山ダート1800mのラップギアコース適性値「瞬1平4消5」が示す通り、キャリアを重ねた泥臭い馬の粘り強さが生きるレース。(逃げ粘るとか、脚質的な意味ではなくね)。他場のダートの1800mよりもパワーを要する舞台設定で、軽快なスピードや華麗な瞬発力よりも、泥臭い持久力が要求されるレースだ。

今年1番人気想定の(13)マスクトヒーローなんかも、地方出身馬とはいえ、少キャリアの素質馬タイプで、そういった意味ではマーチSでの危険な人気馬のイメージにピタリと重なってしまうところ。レース運びの上手さなんかが、逆にここではイヤな感じだ。

2番人気想定は、前年勝ち馬でもある(11)ソロルだろうか。しかしその前年マーチS以降勝ち鞍には恵まれず、たとえば前年のこのレースは瞬発指数1位だったのだが、今年は7位タイ。ハンデ自体も前年より1.5kg増で、前年より人気になるであろうこの状況で積極的に狙いたくはない。気にするとしたら4戦3勝の中山ダート1800m適性か。

しかし中山ダート1800m適性を言うなら今年1番人気想定の(13)マスクトヒーローも同コース6戦【4-1-0-1】なのか。これは過去3年の人気馬シルクシュナイダーやジョヴァンニ、エーシンゴールドとの大きな違い。これだけ中山適性があるなら、それこそ(13)マスクトヒーローの人気を信頼すべきなのか?

いや、それでも本命は(16)マイネルクロップ。(11)ソロルや(13)マスクトヒーローの成績を見て思うのは、たしかに中山ダート1800mの巧者ではあるのだが、条件クラスの中山ダート1800mと、重賞クラスの中山ダート1800mは、また少し違うのではないかということ。(11)ソロルは重賞を勝っているけど、それでも。

それぐらいに、このマーチSは泥臭く、厳しい展開のレースになることが多い。それにマッチする馬こそが、(16)マイネルクロップなのではないかと思うのだ。成績だけを見れば同馬の中山ダート1800mは3戦0勝。巧者でも何でもない。しかし京都のダート1800mで挙げた4勝(そのうち3つは圧勝)、どのレースのラップを見ても、これは中山の特に厳しいレースにこそ向くのではないかと、その思いが消えないのである。

(中略)

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どや! ◎マイネルクロップ6番人気1着、単勝13.5倍。京都11戦【4-3-3-1】、中山4戦【0-0-1-3】の馬を、中山重賞でこそ推せる。これぞ適性予想ってなモンだ。


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 07:49

◆2015 高松宮記念 予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア 高松宮記念予想より、一部抜粋

◆『競馬 最強の法則』 2015年4月号 の記事で触れたとおり、本命のエアロヴェロシティに快勝していただきましたので、その予想文を一部抜粋してブログに残しておきます。

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(と言いつつ前略)

この辺りは『競馬 最強の法則』 2015年4月号に載せた記事の下書きをそのまま載せているので、そこは最強本誌で見てねということで。

要点だけ抜き出すと、

1.中京芝1200mは他場の芝1200mとはかけ離れた平坦ラップ構成になる。
2.適性上、シルクロードSと阪急杯の上位馬はそのまま高松宮記念で通用しやすい。(ミッキーアイル)
3.オーシャンSは適性真逆、オーシャンSを人気で負けた馬こそが狙い目。(ハクサンムーン)
4.しかしそれらの前哨戦ではなく、香港のエアロヴェロシティにこそ大注目。

という感じで。ハイ、高松宮記念1〜3着馬、3連単815.6倍の3頭です。

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とまあ、この辺りが『競馬 最強の法則』 2015年4月号に掲載するために送った原稿の下書きなのだが、1ヵ月以上が経過してもこの考えに変わりはない。本当は(4)エアロヴェロシティについてもっと書きたかったのだが、その時点では出否未定ということで、全体の1/3ぐらいに抑えることになった。それぐらい(4)エアロヴェロシティに入れ込んでいるのだ。この馬、すげーよ。

自分の基本スタンタスとしては、海外の馬ってラップタイム出てないこと多いし? 近年日本馬のレベルが上がってるから、もう「外国馬は来たら交通事故、いないものとして扱うぐらいでOKっしょ」みたいな考えだったのだが、香港の1200mについては色々思うところがあって、過去にも調べてみたことが何度かあったのだ。

まずは2011年のスプリンターズSで1番人気になった。ロケットマン。当時の成績は21戦【17-4-0-0】、史上最強スプリンターの触れ込みで単勝1.5倍の支持を得た馬だったのだが、最初は「そんな強い馬ならレース振りを見てみたい」という興味本位で映像をあさってみたりしたものだ。

なんか違う。どのレースも各馬楽な手応えから直線で伸びる感覚。これって本当に1200mのスプリント戦なのか? ラップギアで言うところの消耗戦にはとても見えず、消耗戦がディフォルトのスプリンターズSでは思い切って無印としてみた(1番人気4着)。

それと合わせて考えたのが、当時ロケットマンに次ぐ香港ナンバー2だったラッキーナイン。この馬も2度のスプリンターズS挑戦で2度とも5着。シャテン香港で強い馬ならスプリンターズSに向かないもの仕方がないと、これも納得の結果。

そして2012年と2013年の、ロードカナロアによる香港スプリント(G1)連覇。一時期は「凱旋門よりも難関なのではないか?」とさえ言われていた香港のスプリントG1を、2度も圧勝したロードカナロア。そのレース振りは日本のスプリントG1を勝つよりも楽なものだった。

なぜって、ロードカナロアはラップギア適性値「瞬3平9消4」の平坦馬。直線で減速していくだけの消耗戦ではなく、加速する平坦戦で強い馬。だから「ロードカナロアは本質的にスプリンターではない」とずっと言っていのだたし、消耗戦スプリンターズSよりも平坦戦香港のスプリントのほうが強いレースができたのだと思う。

そういう経緯もあって、香港芝1200mで強い(4)エアロヴェロシティは考察の価値アリだと思ったのだ。レース映像を見ながら日本式のラップタイムを測ってみた結果、やはり!

■エアロヴェロシティ 過去4戦のラップタイムとラップギア
The Premier Bowl (G2)
13.3-10.7-11.1-11.8-11.2-10.6 △7▼6▼6 4角最後方からの1着
Bochk Wealth Mgmt J.C. Sprint (G2)
13.8-10.1-11.0-11.2-11.3-11.4 △3△1△1 直線不利2回で最下位
The Longines Hong Kong Sprint (G1)
13.9-10.5-11.0-11.1-10.9-11.2 △1▼2△3 香港スプリントG1勝ち
Chairman's Sprint Prize (G1)
13.2-10.6-10.9-11.3-11.4-11.4 △4△1±0 消耗戦でG1・2着

■エアロヴェロシティ 過去4戦の通過タイムと前後半タイム
The Premier Bowl (G2)
13.2-23.8-34.7-46.0-57.4-68.8 34.7-34.1
Bochk Wealth Mgmt J.C. Sprint (G2)
13.9-24.4-35.4-46.5-57.4-68.6 35.4-33.2
The Longines Hong Kong Sprint (G1)
13.8-23.9-34.9-46.1-57.4-68.8 34.9-33.9
Chairman's Sprint Prize (G1)
13.3-24.0-35.1-46.9-58.1-68.7 35.1-33.6

いずれのレースも前半3ハロンは35秒前後で上がりは33秒台。1200mにしてはかなりのスロー。この流れを得意とする馬は、スプリンターズSではなく高松宮記念にこそ向くはずだ。特にプレミアボウルは1200mとしてはあり得ないような勝ちっぷり。今のJRA現役スプリンターに、G2でこんな競馬ができる馬は1頭も見当たらない。それだけで、能力的な裏付けも十分。本当は原稿全部(4)エアロヴェロシティのことを書きたかった(笑)

ちなみにこれらのラップタイムから瞬発指数も算出してみたのだが、その数値は101。参考値ではあるが、適性だけではなく能力的にも飛び抜けていると思う。

(中略)

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 21:17

◆2014 クイーンS予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア クイーンS予想より、一部抜粋

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近年は秋華賞へ向けての最初のステップレースとして3歳馬に利用されているクイーンステークス。しかし過去にこのレースを制した3歳馬はアプリコットフィズ、アヴェンチュラ、アイムユアーズはいずれも重賞勝ち馬級、阪神JFや桜花賞、オークスでも3番人気以内に支持されるクラスの馬だった。

それらと比較すると(オープン2勝ながら)重賞未勝利、桜花賞9番人気でオークス10番人気の(5)マーブルカテドラルはやや見劣りするか。ラップギア的にも「瞬3平0消0」は好ましくない。

このレースは「瞬3平5消2」のラップギアコース適性値が示すとおり、平坦適性が重要。過去10年の勝ち馬を見ても、瞬発力に優れた馬なんて1頭たりとも見当たらない。その点、人気どころでは「瞬4平1消0」(12)ディアデラマドレに対しては懐疑的な扱いとなる。

(6)スマートレイアーなんかは「瞬3平3消0」、レースぶりを見ても瞬発力があるようには見えないので、その点はクリア。しかしクイーンSにはもうひとつ特徴があって、先行力のある馬が絶対的に有利。牝馬限定戦にしてはかなりペースが速くなるレースなのだが、それでも先行力のある馬が絶対的に有利。(6)スマートレイアーがここを勝つには脚質面に問題があるようにも見える。

そして、そういった心配点が見えないのがラップギア適性値「瞬2平4消1」の先行馬、瞬発指数も1位の(2)キャトルフィーユだ。前年は1000万下勝ちから格上挑戦でクイーンS5着。5番手追走から5着だった前年より、今年はもうすこし積極的なレースもできそうなので。

(中略)

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レース後 回顧

見立てがカチッと嵌まり “かなりペースが速く” なって、それでも “先行力のある平坦馬” キャトルフィーユが快勝。会心のアレです。

外から3着スマートレイアー、内から2着アロマティコ「瞬3平4消0」に際どく詰められたものの、先行有利だからこその、最後は同じ脚色。ただ1分45秒7のレコード決着とはいえ、レースレベルは中の下程度。先(G1)に繋がるような内容ではなさそうですね。

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 02:33

◆2014 宝塚記念予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア 宝塚記念予想より、一部抜粋

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(中略)

(7)ウインバリアシオンは前走負けて人気を上げる辺り、過剰人気ではないかと思える節もある。実績的には前年フェノーメノのほうが上なのに。

宝塚記念というレースの特徴は、他の同カテゴリG1に比べて、とにかく上がりがかかること。天皇賞やジャパンカップは言うに及ばず、有馬記念よりも上がりがかかる。2009年ドリームジャーニーだけは例外だが、逃げ馬が勝つにしても追い込み馬が勝つにしても、上がり3ハロンは35秒台、36秒台が当たり前。34秒ソコソコでビュッと切れる馬なんてお呼びじゃないのだ。

■宝塚記念出走馬、連対時の上がり3ハロン平均
ホッコーブレーヴ  34秒7
デニムアンドルビー 34秒7
ヴィルシーナ    34秒5
ヒットザターゲット 35秒3
カレンミロティック 34秒4
ジェンティルドンナ 34秒3
ウインバリアシオン 34秒5
トーセンジョーダン 34秒8
ヴェルデグリーン  34秒3
メイショウマンボ  34秒7
ゴールドシップ   35秒2
フェイムゲーム   35秒3

(中略)

宝塚記念過去10年、勝ち馬の上がり3ハロン平均が“35秒5”なので、それに近い馬が有利であることは間違いないのだろうが、そのファクターだけで(11)ゴールドシップ狙い撃ちというのもちょっと短絡的か。平均34秒7や34秒8の馬だって、ちょっと流れが変われば圏内になってしまうぐらいの、適性としては微弱なアドバンテージ。

ただし、(12)フェイムゲーム。これは穴馬として面白そうだ。上がり3ハロン34秒3で追い込んでも6着でしかなかった天皇賞(春)は納得の凡走で、同じく34秒2で追い込んで7着だった(11)ゴールドシップ同様、この宝塚記念は“恰好の狙い目”ではある。

しかしそれら以上に注目しているのが、ヴィクトリアマイルでも◎を打った(3)ヴィルシーナだったりする。桜花賞2着、オークス2着、秋華賞2着、エリザベス女王杯2着、ヴィクトリアマイル2勝の実績は(10)メイショウマンボや(2)デニムアンドルビーに劣るモノではなく、つーかむしろ上。実際その2頭は前走(ヴィクトリアマイル)で完璧に封じ込んでるし、その前走も“たまたま嵌まった”フロックという訳ではない。

いま調子が良いのは間違いなく、オークスやエリザベス女王杯の実績から距離延長がマイナスになる馬でもない。(6)ジェンティルドンナとの比較でも桜花賞0.1秒差、オークス0.8秒差、ローズS0.2秒差、秋華賞0.0秒差に加え、2013ジャパンカップでも0.2秒差。実はそんなに負けてはいなかったりする。(10)メイショウマンボとの比較でも、(6)ジェンティルドンナとの比較でも、ちょっと人気が無さすぎなのでは?

まぁ独自調査では、この阪神芝2200mは外枠成績が壊滅的で、(11)ゴールドシップか(12)フェイムゲームが内枠に入っていたら問題なくどちらかを◎にしていたのだろうけど。そういう経緯があって、この外枠はイヤだなぁと思っていたところ、目に付いたのが(3)ヴィルシーナだったという面は否定できないのだが。

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レース後 回顧

瞬発指数1位のゴールドシップが上がり3ハロン35秒2で快勝。外枠とか全然関係なかったし、やっぱり上がり34秒ソコソコの決着にはならなかったね。単勝35.6倍の◎ヴィルシーナは、カレンミロティックを押さえての2着だったら 「ゴールドシップが強すぎただけ」 とか言えたんだけどさ。単系予想としては完敗かぁ。

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 06:40

◆2014 安田記念予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア 安田記念予想より、一部抜粋

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昨秋の天皇賞圧勝から中山記念大楽勝、そして世界のドバイデューティフリーではさらに着差を広げる圧勝で、アッという間に世界一ともいわれる評価を得るに至った(10)ジャスタウェイ。その評価が本物か、ここは大注目の安田記念となるのだろう。

IFHA(国際競馬統括機関連盟)の「ロンジンワールドベストレースホースランキング」130の評価が本当なら、国内の現役最強を飛び越えて、世界の現役最強馬ということになる。ちなみに130は昨年引退した25戦25勝スプリンター(G1・15勝)、ブラックキャビア(Black Caviar)と同等であるらしい。

いやしかし、それにしては人気がない。前日最終で2.1倍。最終的にも2倍を切るかどうか微妙なラインだ。最初に(10)ジャスタウェイの安田記念参戦を聞いた時は普通に単勝1.2倍、悪くても1.3倍を想定していたのだが、そういうオッズにはなりそうもない。

まぁ(8)ミッキーアイルや(13)フィエロ、復活の(17)ワールドエース、(3)カレンブラックヒルに(1)グランデッツァなど、それだけライバル・タレントはそろっているということか。(3)カレンブラックヒルがここで勝負になるとはとても思えないのだが、この人気は道悪補整?

(10)ジャスタウェイが不安視されるポイントは
1.マイルをあまり走ったことがない
2.直前になっての乗り替わり
3.海外帰りの初戦
4.道悪競馬
〜といったところだろうか。道悪競馬についてはそういう考え方をしない主義なのでよく分からないのだが、その他の点は自分のデータや持論的に、気にする必要はまったくないと考えている。

乗り替わりについて、一般的には確かにマイナスポイントだが、G1で乗り替わり、それでも1番人気に推されるような馬はむしろ期待値UPというデータがある。海外帰りも、疲れとかよりデータ的には期待値UP。積極的に買うべき馬だと認識している。

……で、マイル戦ということなのだが、安田記念自体はマイルG1の中でもかなりペースの上がるレース。ここ10年のレースペースを比べてみると、実はマイルチャンピオンシップよりも速い。NHKマイルカップも3歳にしては大概速いのだが、安田記念のペースはそれよりもさらに速い。だから安田記念過去10年は瞬発決着2、平坦決着8の(東京芝1600mとしては)イレギュラー・レースとなっている。

勝ち馬自体も「瞬3平7消3」のような平坦馬が少なくはなく、瞬発馬5:平坦馬5ぐらいの感じ。その線で攻めるなら、今年はそれっぽい馬が「瞬1平4消1」(3)カレンブラックヒルと「瞬4平4消1」(12)グランプリボスの2頭しかいないので、それはそれで面白そうなところ。

うーむ。ハイペース決め撃ちならそれも面白いのだが、今年は(8)ミッキーアイルが逃げるにしても、例年よりちょっと緩めのペースを想定しているので、平坦馬の狙い撃ち作戦は止めておこうか。

話は戻って(10)ジャスタウェイ。昨秋の天皇賞を勝つまでは、「スローペース得意、上がりの速い瞬発戦を最後方から差して2着」という認識の馬だった。連対時の「平均上がり3ハロンタイム」は驚異の33秒1で、とにかくスローが得意、上がりの速い競馬が得意。そういう馬だと思っていた。

しかし平坦戦・上がり3ハロン34秒6の天皇賞(秋)を勝つと、今度は平坦戦・上がり3ハロン36秒6の中山記念も圧勝。こうなると、むしろ上がりのかかる競馬のほうが得意なのではないかということになる。つまり、今まで勝ち味に遅かったのは、「苦手な」スロー、「苦手な」上がりの速い競馬だったからではないのかと。

今回の安田記念、(10)ジャスタウェイは(ハイペース想定ではないとはいえ)今まで経験したことのないペースを経験することになるだろう。しかし天皇賞(秋)以降の(10)ジャスタウェイが本当の(10)ジャスタウェイだとするならば、むしろ締まったペースは大歓迎ということにもなる。

(中略)

それほどまでに、(10)ジャスタウェイの近3走は驚異的だった。ロンジンワールドベストレースホースランキングの世界最高の130に、まったく異論はない。

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レース後回顧

◎ジャスタウェイは最終的に単勝1.7倍。それに対して上にも名前を挙げているグランプリボスは単勝148.4倍。想定より(不良馬場としては)速めのペースになったし、このオッズなら本命グランプリボスが正解だったのかなぁ。

でも日本ダービーでのマイネルフロストと同じで“単勝で2着とか3着”なら何百倍でも意味はないし、連複でグランプリボス本命ならカッコ良かったんだけど、1.7倍と148.4倍の差が大きすぎるだけに、当たっても今ひとつ納得いかない感が強い。なんか悔しい。単系での勝負を明言している以上、これはこれで正解だったと思うしかないのか?

そうそう、単勝1倍台といえば、5年前の2009年に書いたこの記事
宝塚記念予想より、一部抜粋

これに書いたとおり、世代限定とか牝馬限定じゃない芝G1 (JRA最高峰と位置づけられるレース、何かの限定戦ではないG1) での単勝1倍台は、テイエムオペラオーやディープインパクト、ウオッカ、ブエナビスタ、オルフェーヴルにロードカナロアといった“G1・6勝以上のスーパーホース”にだけ許されるべき特権。それを考えると2013年天皇賞(春)ゴールドシップの単勝1.3倍や、2014年天皇賞(春)キズナの単勝1.7倍は過剰人気だったという他ないね。

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 22:22

◆日本ダービー回顧 ワンアンドオンリーの勝因とイスラボニータの敗因

日本ダービー回顧 ワンアンドオンリーの勝因とイスラボニータの敗因



・ワンアンドオンリーの勝因

前でレースを運べたこと。これに尽きる。前走の皐月賞で今までになく後方からの競馬となり、そこで一定の成果を残したため、(直線の長い)東京競馬場に替わるダービーも、当然それを踏襲した戦法で挑むと決めつけたのが間違いだった。予想としては、父・ハーツクライの2004年ダービーと同様に、後方からの競馬で届かず2着……のシナリオだったのだが。

ハーツクライといえば2005年の有馬記念でディープインパクトを破った馬。その勝因は“先行できたこと”以外の何でもないと思っているのだが、今回のワンアンドオンリーは、その時の父の姿にソックリだった。

2005年有馬記念以前のハーツクライは追い込み一手の脚質で、陣営からも「前には行けない馬だから、末脚に賭けるしかない」というコメントが出ていたほど。それがいきなり終始3番手の競馬ですよ。馬の能力や調子のみならず、気性や性格に関してもコメントがアテにならないのかと、愕然としたのはこのレースだったっけ? その後のハーツクライは、何事も無かったかのようにシレッと先行馬に転身した。



・イスラボニータの敗因

1コーナー手前から口を割って、終始掛かり気味。2コーナー過ぎても馬の首が横を向いて走っており、スムースな追走になったのは、都合1200mの先、向こう正面になってからのこと。

終始3番の競馬は、そういう戦法ではなく、騎手が持ってかれてんですよ。この時点で勝ちはないと思えたし、直線でワンアンドオンリーを交わされた時は掲示板(5着)も危ういと思えたほど。あの内容で2着なら健闘の部類だと思う。

しかし、掛かり癖が出なければイスラボニータが勝っていたという話でもない。要はそういう馬だったと言うこと。そして、自分がそれを見抜けなかったということ。「掛かり癖のある馬は、3歳時はともかく、古馬になるとほとんど通用しなくなる」というのが持論。

程度の問題ではなく、そういう素振りを見せること自体がアウト。能力の高さで稀にG2ぐらいは押しきってしまうこともあるかも知れないが(例:リーチザクラウン)、今後G1でイスラボニータに◎を打つことは、多分もう無いと思う。



・マイネルフロスト

競馬最強の法則誌で◎扱いしたマイネルフロストは、青葉賞で0.2秒負けたことを不服として、最終的には少し評価を下げてみた。あのレベルのレースなら、勝ってなきゃダメ。(インタビューは青葉賞施行前) 結果、ダービーは 「青葉賞で届かなかった分」 の0.3秒差3着。その判断、あながち間違いでもなかったかと。

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 22:01

◆2014 ヴィクトリアマイル予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア ヴィクトリアマイル予想より、一部抜粋

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前年勝ち馬の(14)ヴィルシーナと一昨年勝ち馬(9)ホエールキャプチャ、それに加えて昨年牝馬戦線を席巻した(4)メイショウマンボが出走するヴィクトリアマイル。しかしそれらを押しのけて、前走初めて重賞勝ちとなった(8)スマートレイアーが1番人気に居座ることになりそうだ。

しかし瞬発指数が高く出たのは(8)スマートレイアーや(9)ホエールキャプチャ、(4)メイショウマンボに(3)デニムアンドルビーといった人気馬ではなく、(1)ストレイトガールと(6)ラキシスだった。(6)ラキシスはエリザベス女王杯2着があるので分からないこともないのだが、(1)ストレイトガールはちょっと意外。

この東京芝1600mは「瞬8平2消0」の瞬発コースなのだが、ヴィクトリアマイルというレースに限ればかなりペースが速くなりやすく、「瞬8平2消0」よりも平坦戦決着になりやすい。今年も(2)クロフネサプライズが先手を取るようなら、スローに落としたりせず自分のペースで行くのではないか。そして、それが恐らく例年の「ヴィクトリアマイルのペース」になる。

とはいえ、「瞬8平2消0」よりも平坦戦決着になりやすいとは言っても平坦適性に優れた馬がヴィクトリアマイルを制したことは過去8回で1度もない。勝つのはやはり瞬発力に優れた馬で、一定以上の持久力を併せ持つ馬。そう考えるとラップギア適性値「瞬3平6消2」(1)ストレイトガールの瞬発力不足は明らかだし、「瞬5平0消0」(6)ラキシスの持久力不足も問題になってくる。(6)ラキシスにとって、(初距離となる)ここはペースが速すぎる可能性が高い。

そうなると次に1番人気(8)スマートレイアーに目が行ってしまうことになるのだが、これはラップギア「▼1±0△1」秋華賞2着、そしてここ2走「▼4△1△11」大阪城S、「△2▼2△1」阪神牝馬S連勝を見るに、これはどうも相当に平坦適性が高い馬なのではないかと思えてきた。ラップギアの適性値も「瞬3平3消0」になったところだ。ここでは瞬発力不足の疑惑が。

次は(9)ホエールキャプチャ、これが2番人気か。まぁ東京芝1600mだと別馬のように走るコース巧者、これは解らないでもないなと思っていたところ、いやいや、去年その“コース巧者”(9)ホエールキャプチャを完璧に封じ込めてみせた馬がいるじゃないかと自己ツッコミが入ってきた。

(14)ヴィルシーナ。その2013ヴィクトリアマイル勝ち以降は8着、8着、10着、7着、11着、11着と冴えない成績が続いているのだが、東京新聞杯を除けば勝ち馬との着差は0.2〜0.6秒程度、いずれも3馬身以内で着順のイメージほどは負けていない。大体去年「さすが東京巧者!」と褒めたたえられたホエールキャプチャが、その前5走14着、11着、10着、13着、14着だったのだから、それと比べると遥かにマシだったりするのでは?

(9)ホエールキャプチャがコース巧者という理由で2番人気になるのなら、去年その巧者を封じた(14)ヴィルシーナが10番人気(単勝30倍)見当というのは理屈に合わない話。去年のホエールキャプチャに驚いた人、今年の(9)ホエールキャプチャを評価している人ほど、ここは尚更(14)ヴィルシーナに目を向けてみるべきだ。

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◎ヴィルシーナが単勝11番人気で優勝。G1でコレは会心と言っても良いのではなかろうか。まぁいいよね。1番人気スマートレイアーを消す材料にもなったし、ラップギア的にもガチッと嵌まったのだー。直線半ばで一旦(13)ケイアイエレガントに並ばれた時は観念したりもしたのだが、そこから画面が切り替わると、わずか6秒で同馬を2馬身近くも突き放していた。「瞬3平4消1」のケイアイエレガントと「瞬6平3消0」のヴィルシーナ。これが瞬発力の差というヤツか!

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 09:06

◆2013 天皇賞(春)予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア 2013 天皇賞(春)予想より、一部抜粋

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昨年の有馬記念を圧勝し、1歳年上の三冠馬オルフェーヴルに並ぶほどの評価を手に入れた(8)ゴールドシップ。残るはオルフェーヴルとの直接対決。負けられない。競馬界を盛り上げるためにも、それまでは何があっても負けられない。そういった立場で出走する単勝1.3倍見当の(8)ゴールドシップではあるのだが、本当にそうなのだろうか? それは他でもない、(6)フェノーメノの存在がそう思わせるのだ。

かたや二冠+有馬記念で三冠馬とも肩を並べるG1・3勝馬。それに対して(6)フェノーメノはG2・3勝ではあるもののG1・0勝の馬。3000mを超える距離も経験なく、たしかにパッと見は(8)ゴールドシップのほうが圧倒的優勢にも見える。

ただ同世代ではあるものの、王道を歩んできた(8)ゴールドシップと、弥生賞での不運から一度道を踏み外した(6)フェノーメノ。実は直接対決は1度しかない。昨年の日本ダービー、(6)フェノーメノ2着、(8)ゴールドシップ5着。(6)フェノーメノが先着しているのだ。

しかしそこは超瞬発コース、東京芝2400mの日本ダービー。圧倒的な持久力が売り物で、瞬発力は並でしかない(8)ゴールドシップにとっては不利なレース。そこでの先着を論ずるつもりはない。

それを抜きにしても、セントライト記念と日経賞の勝ちっぷりは神戸新聞杯と阪神大賞典に劣るものではなく、エイシンフラッシュに足元をすくわれたものの、古馬を相手に天皇賞(秋)2着は菊花賞勝ちにも匹敵。(6)フェノーメノが(8)ゴールドシップに対して卑屈になるところは何もないのではないか。

ひとつ差があるとすれば有馬記念。(8)ゴールドシップは有馬記念、常識はずれの圧勝で一気に株を上げたのだが、今みるとその有馬記念はメンバー的に今ひとつだった感もある。秋4走目で“出がらし”状態だったエイシンフラッシュと、(2000mまでは強いのだが)2100mを超えると途端に信頼度の落ちるルーラーシップが相手。

(8)ゴールドシップが有馬記念で3着ルーラーシップに付けた着差は約1馬身3/4、それに対して(6)フェノーメノが天皇賞(秋)で3着ルーラーシップに付けた着差は1馬身1/4。2000mよりも着差のつきやすい2500m、2000mまでは強いのだが2100mを超えると信頼度の落ちるルーラーシップ。ルーラーシップを基準に考えると、常識はずれの圧勝で一気に株を上げた(8)ゴールドシップ有馬記念でさえも、天皇賞(秋)(6)フェノーメノと互角の内容と考えることもできる。

問題は3000m超の距離で(8)ゴールドシップが負ける姿をまったく想像できないこと。これで相当悩んだ。悩んだのだが、(6)フェノーメノは3000mを走った経験がないだけ。血統的にはまったく問題なく、少なくとも折り合いに不安はない。いわば菊花賞前の(8)ゴールドシップと同じ状態でしかない。

実は昨年の有馬記念、出てくるなら(6)フェノーメノを本命にするつもりだった。ジャパンカップで5着に敗れた事も踏まえて、そけれでも雑誌企画でフェノーメノ本命の原稿を用意していたのだ。結局その直後にフェノーメノ有馬記念回避の連絡を貰ってその記事はお蔵入りとなってしまったのだが、たしかに(8)ゴールドシップに対する勝算があるつもりだった。

(8)ゴールドシップの有馬記念圧勝で意気消沈していたのだが、しかし……たしかに映像的には凄かったのだが、(8)ゴールドシップの有馬記念、実はラップ的にはそれほどでもない。並みのG1勝ち評価であり、それ以上ではない。それを踏まえて再考する。(6)フェノーメノは強く、(8)ゴールドシップ相手でも勝負になる。距離経験のなさを割り引いても、オッズほどの差はない。

(後略)

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回顧

2013天皇賞(春) ラップタイム
13.0-11.9-11.6-11.4-11.5-11.6-11.7-12.5-12.1-12.4-12.5-12.8-12.9-11.9-11.8-12.6
ラップギア ▼10▼1△8

ゴールドシップの敗因については色々言われているけど、ラップギア的見解からは 「瞬発戦になったから」。これ以外にはあり得ない。

逃げたサトノシュレンが後続に飲み込まれたのは 「12秒8−12秒9」 の箇所であり、これはサトノシュレンが失速したと言うよりは後続が一斉にペースを上げたせい。ただしサトノシュレンはその直後に大失速してしまうのだが。

そして、ゴールドシップが外を併せていたジャガーメイルの脚色に見劣ったのは 「12秒9−11秒9」 の箇所。他馬が一斉に加速している地点で(▼10)瞬間的に加速できず、ゴールまでジリジリと伸びて最後は差し返し。

神戸新聞杯、菊花賞、有馬記念、阪神大賞典。近走ゴールドシップが強い競馬を見せたレースはすべて▼1〜▼3程度の平坦戦だった。瞬発戦になって瞬発力のない馬が瞬発力に見劣った。それだけのことだ。


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 23:56

◆2012 ステイヤーズS予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア ステイヤーズS予想より、一部抜粋

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実績馬はいずれも過去の馬、終わった馬かも知れなくて、でも終わった馬ではないかもしれないという難解な一戦。それというのも、3600mという特殊な距離のため。例えば前年勝ち馬マイネルキッツのように、一見不振に見えても、この距離になると何事もなかったかのように走る。この距離での実績馬というりは、そういうメンツであるからだ。

(中略)

実績のない組では(12)メイショウウズシオなんかが良さそうだが、これらは「瞬4平5消0」のラップギア適性値から、この「瞬7平3消0」重賞で勝つには瞬発力が不足しているのではないかと。

実績馬(1)マイネルキッツや(6)ネヴァブションは近走特に凋落が激しいので、そうなると大外でも(15)トウカイトリック。ステイヤーズSは過去5回の出走で6年前(!)の2着が最高だが、末脚に賭けるその姿勢も含めて、ここが向いていないはずはないと思う。

(後略)

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もう3週間も前のことになってしまったが、単勝8番人気トウカイトリックが28.0倍で優勝。10歳馬、ディープインパクト世代であるらしい。

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 23:43

◆2012 カペラS予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア カペラS予想より、一部抜粋

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2000年まで「東京ダート1200m」で施行されていた1月下旬の根岸ステークスが1400mとなり、1997年から「中山ダート1200m」で施行されていた1月上旬のカーネットSも、2008年を最後に廃止。

ダート1200m重賞はそれなりに需要があると思うのだが、現在この条件の重賞は、このカペラSだけとなっている。G1が2つもある芝1200mに比べると、その冷遇ぶりが際立つというものだろう。

中山ダート1200mはラップギア、コース適性値「瞬0平1消9」のド消耗コースだが、重賞くらいになるとそうもいかず、平坦適性も重要になってくる。実際、カペラSの過去4年は消耗、平坦、消耗、平坦戦決着だ。そういった点、「瞬0平3消6」の(3)スリーボストンは厳しいかと思う。

「瞬6平4消2」の(5)エーシンウェズンはさすがに行き過ぎだが(ダートに限っても「瞬2平2消0」)、「瞬1平5消3」の(9)シルクフォーチュンや「瞬4平6消4」(15)ティアップワイルド辺りは流れにフィットしそう。特に1年半ぶりの1200m戦出走となる(9)シルクフォーチュンには注目しておきたい。

前述のとおりダートの重賞クラスでは1200m重賞がこのカペラSしかなく、やむなく1400mや1600mを使われていた馬だが、元はと言えば500万下、1000万下、1000万下、16000万下と追い込み4連勝はすべて1200mだった馬。

久々に適条件を走ることになるとも考えられ、それでいて4番人気前後なら十分にお買い得。瞬発力のない馬は、どうせ前に行けないのなら、流れが速ければ速いほど良いはず。久々に、この馬の物凄い追い込みを見てみたい!

(後略)

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◎シルクフォーチュンは後方から大外を追い込んでの快勝。2着も▲エーシンウェズン。このカペラSは2年前に◎セイクリムズンから3連単21万馬券、前年も◎ティアップワイルドからの3連複万馬券をGETしている好相性のレースだ。

ここは相手関係というよりも、距離的な面が大きかったのだと思う。たとえば芝で1200mの馬が1400mや1600mばかりを使われていたら、もっと議論になっていたはず。それに加えて1年に1度しかないダート1200mの重賞。だからこそシルクフォーチュンは人気の盲点ぽくなったのだろう。

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 17:14

◆2012 スワンS予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア スワンS予想より、一部抜粋

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(前略)

(9)レオアクティブと言えば、もう1つ話題になるのは前走のレコード勝ち。京成杯AH、芝1600m1分30秒7は、従来の1分31秒3を0秒6も上回る驚異的な日本レコードだった。

1400m地点の通過タイム1分18秒9は、2002年マグナーテンの1分19秒0を超え、それがそのまま1400mの日本レコードにも相当する。芝1400mの日本レコードホルダー(仮)が芝1400mに出てくるのだから人気になるのも当然か。

ただラップギア的に言うと、消耗戦での追い込みレコードは頂けない。要は前がハイペースで引っ張ったことがレコードの要因であり、(9)レオアクティブ自身はレコードをつくった要因にほとんど関与していないからだ。

先の「1400m地点の通過タイム1分18秒9」は、その京成杯AHで逃げた(4)ゼロスが記録したものであり、実際のところ1400m地点でも先頭は、(9)レオアクティブではなく(4)ゼロスだった。ゆえに、「1400m地点の通過タイム1分18秒9」を推奨理由とするなら、(9)レオアクティブの上に(4)ゼロスが来なきゃおかしいのだ。

あと、まぁオープン特別と重賞を連勝中とはいえ、京成杯AHでの(9)レオアクティブは最内を突いての追い込み。恵まれたと言えば、かなり恵まれたと思う。それを割り引いて考えると、それ以前の(9)レオアクティブの成績、さらなる相手強化、それでも1番人気に値するものか?

そういうことで(9)レオアクティブの人気には懐疑的なのだが、代わって急上昇と言えるのが(15)グランプリボス。前走毎日王冠は謎の14番人気、単勝84.9倍だった。「G1・安田記念の2着馬」が次走単勝84.9倍なんて前代未聞。たとえ(次走が)宝塚記念などのG1であってもせいぜい40〜50倍。単勝84.9倍なんて今までに見たことがない。

つまりは、それぐらい仕上がり状態が悪かったということだったのだろう。それでも6着に来ている辺りが(15)グランプリボスの地力というものだし、今回は一転しての単勝7〜8倍見当。これはもう状態面に問題なしと言っているようなものではないか。

実績的には首位のG1・2勝馬であり、ラップギア適性値もコース「瞬2平6消2」に対しての「瞬2平4消0」と文句なし。加えて、1600mでのG1・2勝馬だがむしろ1400mのほうが好成績。この馬にとって外枠が良くはないのは承知の上で、そこに目をつぶってでも狙う価値がある。

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12.4-11.2-11.6-11.5-11.0-11.2-11.6   ラップギア▼5△2△4
3番人気グランプリボスは、特に目新しいこともなく、G1に繋がるような内容ではなかったものの、地力の違いを見せた形での完勝。レオアクティブはどっちにしても前に行けないのなら、開き直って1200mに行くべきかね。あまり言われないけど、末脚の破壊力が能力だというのなら、好位をキープできるもの能力の1つだから。


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 00:07

◆2012 京都大賞典予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア 京都大賞典予想より、一部抜粋

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かつては天皇賞(秋)へ向けての最重要ステップと位置付けられていた京都大賞典だが、近年はレベルの低下が顕著。近年はもっぱらG2・アルゼンチン共和国杯や牝馬限定G1・エリザベス女王杯に繋がるレースとなっている。このレースの出走馬、次走・天皇賞(秋)で馬券になったのは、2004年ゼンノエルシドが最後。

今年は前年勝ち馬の(8)ローズキングダムと3年前の勝ち馬(9)オウケンブルースリが出走を予定しているのだが、それでも6歳牝馬が1番人気を想定されるようでは手薄なメンバーと言わざるをえないだろう。

その6歳牝馬(4)フミノイマージンも、気が付けば重賞4勝。牝馬限定重賞では幾度となく評価していた馬だったが、まさか牡馬を相手にG2を勝つとは思わなかった。実績的には一昨年の勝ち馬メイショウベルーガをも超える馬。そういった意味では1番人気になっても不思議はない。

ただ、それでもここは(9)オウケンブルースリから入りたい。近走大敗したレースは3000m超、もしくはG1レースばかりであって、京都大賞典は過去3年出走で1着、2着、3着。京都芝2400mはどう考えてもこの馬にとってベストの舞台だからだ。

いや、それ以前までさかのぼっても、大敗したレースは、そのほとんどが3000m超とG1レースになってしまう。2500m以下のG2というくくりなら、菊花賞勝ち以降も、
京都大賞典1着
京都大賞典2着
京都記念7着
京都大賞典3着
アルゼンチン共和国杯2着
この安定感。しかも過去2年の京都大賞典を58kgで2着、3着した馬が、今年は57kgで出走。すでに終わってる可能性もあるが、去年もそんな感じの状態から京都大賞典3着、アルゼンチン共和国杯も2着に来てみせたので、この条件、この人気ならもう一考の余地はアリかと。

前年勝ち馬の(8)ローズキングダムは、スローからの瞬発力勝負専門馬。前年は8頭立てでスローからの瞬発力勝負になった京都大賞典だが、今年は(7)コスモラピュタをはじめ逃げ馬がそろった感。逃げ馬がそろいすぎると、得てして譲りあい、スローペースになったりもするものだが、ここは(7)コスモラピュタがいるかぎりそうなる可能性は低いはず。

(後略)
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オウケンブルースリ、また2着かー。単勝24.1倍、適条件でこれほど人気が下がったのは初めてだったんだけど。

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 17:59

◆2012 秋華賞予想より、一部抜粋

競馬最強の法則WEBラップギアラップギア
競馬最強の法則WEB ラップギア 秋華賞予想より、一部抜粋

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(前略)

そういうわけで、オークス終了直後から早々に「三冠確定的、むしろ桜花賞を勝てたのがラッキーだった」とまで言い放った(14)ジェンティルドンナ。実際のところ今週半ばまでずっとそう思っていたのだが、瞬発指数を出してみると、これがかなり低調。なんとか同率1位は死守しているものの、思い描いていた感じとかなり違う。

たしかに、京都芝2000mの秋華賞コースは(14)ジェンティルドンナに合うと思う。しかし瞬発指数、能力的なことを考えるとそこまで抜けているのかという疑問が。

◎を打ったオークス予想時の評価は「ジョワドヴィーヴルもサウンドオブハートもハナズゴールもいないのなら、ジェンティルドンナが抜けた存在に」というものだった(ハナズゴールはオークスに出走してはいたが、順調さを欠いて狙いを下げていた)。……ということは、これらがいれば抜けた存在ではなかったということ。

たしかに近年の女傑的存在、ダイワスカーレット、ウオッカ、ブエナビスタなんかに比肩する存在かと言われると、そこまでではないと思う。そこまでではなくともアパパネは牝馬三冠を達成したワケだが、同馬が三冠に王手をかけた秋華賞は単勝2.3倍(2003年三冠牝馬のスティルインラブは単勝3.2倍)。

そう、(14)ジェンティルドンナがここを勝てる可能性は50%前後。単勝1.2倍とか1.3倍に見合うとまでは思えない。単勝1.2倍も2.3倍もそんなに違わなく見えるかもしれないが、単勝支持率にすれば2倍近くも違う。勝てる可能性を50%前後と考えるなら、単勝2.0倍以上でないと割に合わないのだ。

もうひとつ、(14)ジェンティルドンナ◎の決断を鈍らせているのが伏兵の存在。(1)ヴィルシーナや(17)アイムユアーズといった人気馬以外にも、十分狙いが立ちそうな伏兵馬が何頭も存在しているように見えるのだ。しかもそれらの多くが秋華賞向きの平坦馬。言うなれば2008年、11番人気でこのレースを勝った、ラップギア適性値「瞬1平2消0」ブラックエンブレム的存在。

具体名を出すなら「瞬2平2消0」(2)アロマティコ、「瞬2平2消0」(3)ブリッジクライム、「瞬2平2消0」(6)チェリーメドゥーサに「瞬1平1消1」(18)オメガハートランドなどなど。

いずれもブラックエンブレムに及ぶほどの馬ではないが、いずれの馬も目がくらむほどの人気薄。なぜこんなに人気がないのだろう? ついつい欲が出てきてしまう。過剰人気(14)ジェンティルドンナを買うよりも、これらの単勝を少額ずつ買うほうがむしろ現実的なのではないかと。

(後略)
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チェリーメドゥーサの大マクリに、単勝200倍の夢を見た。ほんの30秒程度だったけど、たしかに夢を見ていた。

3着アロマティコも4着ブリッジクライムもよく走ってくれたけど、ジェンティルドンナが想定していたより、もう少しだけ強かった。

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 22:22

◆2012 凱旋門賞 回顧

凱旋門賞(G1)の結果
http://www.jra.go.jp/news/201210/100803.html

ラップタイムの出ない海外競馬は基本的に興味ないんですけどね、それでもさすがにオルフェーヴルの凱旋門賞挑戦は見ていました。

http://blog.livedoor.jp/lapgear/archives/1372792.html
この記事に書いたように、 「大多数の人と同じ意見になるならレース回顧を書く必要はない」 と思っているのですが、そういった意味では、この凱旋門賞は回顧を書くべきかと思い立ちまして。ええ。

凱旋門賞




映像を見てもらえればわかると思いますが、オルフェーヴルが際立って失速しているわけではないんですよ。先頭に抜け出して以降、1着ソレミアには差されてしまったものの、3着以下との差はまったく詰まっていません。

動画を見れる環境にある人は今すぐチェック。

ラップタイムがないので推測でしかないのですが、オルフェーヴルが失速しているとすれば同じように全馬が失速しているわけで、1着のソレミア、1頭だけが別の流れで競馬をしたということ。

12.0-12.0-11.0-12.5
東京競馬場なんかで、よくこんな感じのラスト4ハロンがあるじゃないですか。オルフェーヴルが差されたのは故障でも力不足でもなく、瞬発馬として当然の事象なんです。競走馬は常に一定のペースで走っているわけではない。=ラップギア




……追い出しを最後まで待った、ペリエ騎手の作戦勝ちということでしょう。

1着ソレミアは先頭を走りながらも、オルフェーヴルに抜かれるまで追ってないんですよね。後方にいた2着オルフェーヴルに抜かれてから、ようやく追い出されるんですよ。先頭の馬が。ペリエ騎手、オルフェーヴルの特性が瞬発型であることを見越しての作戦だったのか?

もちろん、その作戦を遂行できた馬もすごい。オルフェーヴルは99%あれで勝てるはずなんです。ペリエ騎手の作戦勝ちと、その作戦をミスなく遂行できたソレミア、二重の奇跡的事象に負けたといったところでしょうか。

1着ソレミアは別に仕掛けて先頭に立ったわけではなく、馬ナリのまま先頭に立って、言うなれば 「先頭を走りつつ追い込みの競馬をした」 という感じですね。いつも言われていますが、そういったことも含めて、 「やっぱり海外大レースは差し手に回っちゃダメ」 という、温故知新の教訓。




◆天皇賞(春)、オルフェーヴルが力を出せなかった理由
上記記事に 「あのアクシデントがなくてもオルフェーヴルが阪神大賞典で負けていた可能性、それについて考えた人はあまりいない」 と書きましたが、今回の凱旋門賞は、まさにその可能性を実証したレースでした。瞬発馬が瞬発力を使い切ったあとは意外と脆いモノなんですよ。ただ、大抵の馬は同様に脚を使っていて、もう脚が残っていないというだけで。




いやしかし、それにしてもすごいレースでしたね。国内の競馬ではちょっと考えられないような、衝撃的映像。地上波民放でもリアルタイム放送されていたようなので、このレースをキッカケに競馬に興味を持つ人も多いのではないでしょうか。ただ単純に 「日本馬が凱旋門賞制覇!!」 というニュースが流れるより、それよりもはるかに。


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 01:30

◆オールカマー、セントライト記念 回顧

ローズS、セントライト記念に続き、神戸新聞杯も3連単263.0倍まできっちりゲット。ジェンティルドンナ、フェノーメノにゴールドシップ、全部1番人気が◎なのは仕方ないとして、個人的にはセントライト記念2番人気ニューダイナスティを無印に、神戸新聞杯2番人気マウントシャスタを△に落とせたことに満足している。文章的にはこの辺り。

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前走古馬を相手に逃げ切った(5)ニューダイナスティが2番人気ということになりそうだが、こちらはかなり厳しい展開になりそう。たしかに前走内容は素晴らしい。しかしそれでも、これで逃げ粘れるなら大したもののだが、早めに来られて複勝圏内もちょっと厳しいと思う。
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(11)マウントシャスタが差のない2番人気になっていることに驚いた。宝塚記念では12番人気ながら2番手(対抗)に評価していたのだが、その宝塚記念5着も評価されているのだろう。

ただ、その宝塚記念5着と同じ競馬ではここは勝てないはず。ここを勝つセオリーは末脚くらべ、末脚くらべで勝負したとしても、同じ土俵ガチの勝負で(14)ゴールドシップを上回らなければならない。
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ゴールドシップは菊花賞制覇を語るに十分な内容。この馬が3〜4コーナーで手応えが悪いのはいつものことらしく、今までの成績を振り返っても勝つときは4角先団、負けるときは4角後方というパターンが多いようにも見える。そういう意味では長距離は歓迎のクチか。ともかく、ラップギア「△1▼1△9」の平坦戦で実際に強い競馬を見せたのは収穫。

オールカマーはコスモファントム◎で9番人気5着。ただ、4コーナー直線手前でユニバーサルバンクかルルーシュの後肢につまづいたか、それとも1頭でノメったのかは(パトロールフィルムを見ても)分からないが、その不利が痛かったという面もある。

ユニバーサルバンクとルルーシュの1馬身後ろにいたのだが、その直後には3〜4馬身の差に。競走意欲にも影響があったとすると、その不利(?)がなければ2着ぐらいはあったようにも思える。審議にもならなかったということは、1頭でノメったのか? ちょっと残念だ。

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 04:33

◆2012 レパードS予想より、一部抜粋

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もののついでに 競馬最強の法則WEB ラップギア レパードS予想より、抜粋

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ダート5戦無敗の世代王者ハタノヴァンクールの姿こそないものの、なかなかの好メンバーがそろった印象。とは言え、形としてはハタノヴァンクールに敗れた馬同士の再戦か。(2)イジゲン、(12)ホッコータルマエ、(4)ダノンゴールド、(11)キングブレイクに(7)フリートストリート。要するに(14)ナムラビクター以外の上位人気馬は、みなハタノヴァンクールに敗れた馬だということだ。

それはハタノヴァンクールが強いということと同時に、序列がハッキリとしているということ。(2)イジゲンも悪くはないが、端午Sでそれに先着した(12)ホッコータルマエ、これはもっと評価されて良いはずなのだ。

その端午Sはハタノヴァンクールをはじめ、差し、追い込み馬が台頭したレース。そうなった原因はグッドマイスターの3角マクリにあるのだが、先行して早目にマクられた(12)ホッコータルマエは、3角から早くも鞍上の手が動き続ける厳しい展開。それでいてクビ、ハナ差の3着は、勝ったハタノヴァンクールと比較しても遜色のない内容だったはず。一番厳しい競馬、(2)イジゲンよりずっと強かった。

さらにそれだけではなく、次走古馬相手の青梅特別では非常に価値のあるラップを叩き出したことに価値がある。
12.5-11.5-12.6-13.1-12.2-11.8-11.7-11.9   ラップギア▼4▼1△2
これは相当なモノ。問題なく重賞を勝てる器だと思う。

しかしハタノヴァンクールはいつも直線で横を向いて走ってるね。流星(顔のマーキング)が曲がっててそう見えるだけ? 左回りを走らせたらどうなるんだろう?

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 04:14

◆2012 セントウルS予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア セントウルS予想より、抜粋

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(前略)

(6)カレンチャンのほうが人気にならないのは、斤量的なものか、それとも仕上がりの差か? (6)カレンチャンに1度も◎を打ったことのない自分が言うのもナンだが、同馬は前走の高松宮記念勝ちも含めて、1年前から徐々にパフォーマンスを落としてきているようにも見える。それに加えてここは斤量増。

(9)ロードカナロアに関しては全体的に(6)カレンチャンより評価することが多かったのだが(直接対決となった高松宮記念はロードカナロア○、カレンチャン▲)、それは同馬が500万下勝ちから京阪杯まで異様なラップ(特殊ラップ)で4連勝していたから。しかしシルクロードS以降の3走はその特殊ラップも鳴りをひそめ、こちらも一時期の暴力的な強さは無いと見るべきか。

それと、このレースの特徴は逃げ馬が不在であること。たとえば(15)スギノエンデバーなんかは前走前半3ハロン32秒2のガチ消耗戦を差してきた馬で、これとはまったく違った質のレースになりそうだ。

その北九州記念ではペース経験の浅さから軽視した(4)エピセアロームだが、そのハイペースを3着まで差し込んできた脚はさすがだった。そういえば1年前には消耗戦ガチバトルの小倉2歳Sを勝った馬。今回それより楽なペースになるなら、追走で一杯にならないなら、使える脚は(6)カレンチャンとも互角以上。

後方からでは届かないかも知れないが、中団に付けられれば勝ち負けも可能だと思う。ハイペース適性も、重賞級の末脚もすでに見せている馬。(6)カレンチャンと(9)ロードカナロアにかげりが見えるここなら先物買いできる。

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回顧とか

前半3ハロン34秒ぐらいの(スプリント戦としては)スローな流れを想定していたのだが、マジンプロスパーだけでなくカレンチャンとロードカナロアも加えた人気3頭が積極的に先に行く流れ。前半3ハロン通過タイム33秒2、予想外に速くなった。普通のスプリント重賞平均よりも速いぐらい。

しかしそれでも◎エピセアロームは5番手追走。北九州記念での32秒2には付いて行けなかったが、33秒2なら何とかなった。エピセアロームにとって、そこは収穫か。

実はこのレース、◎エピセアロームの馬番を間違ってレースを見始め、エピセアロームはずっと後方だと思って4コーナーを迎えていた。エピセアロームだと思っていた馬は4コーナー手前でもまるで手応えナシ。あきらめてゴール前「ロードカナロアかー」なんて感じでレースを見てると、実況が突然エピセアロームの名前を連呼しはじめるので「( ゚д゚ )???」な状態に。

おいおいそれはエピセアロームじゃなくてアンシェルブルーだよー(しかも届かなそう)なんて思った次の瞬間、間を割って伸びる1頭。あれー?◎エピセアロームここにいるじゃん。やべぇ、見てなかった。

エピセアロームはこのペースに対応できたのは収穫だけれども、スプリンターズSはもっと速くなるはず。かといって速くなればスギノエンデバーかというと、北九州記念と違って差しは決まらないから、そう簡単な話でもない。

京成杯AHは最低人気、単勝237.2倍のロードバリオス◎で撃沈。4角6番手から3着に入ったスピリタスのような競馬を期待していたのだが、せっかく1200mや1400mの速いペースを経験してきたのに、ポツンと最後方から大外回しとは参ったね。

しかしレオアクティブとスマイルジャックに内を抜けられてはどんなに贔屓目に見ても3着争いが精一杯か。上がり3ハロンタイムはスピリタスと同タイムなんだけど。レオアクティブこそ最後方から大外ブン回しじゃなかったのか?

1分30秒7のワールドレコード(?)については、別に。走破タイムがどれだけ早かろうが、セントウルSも京成杯AHもレースレベルとしては中の下ぐらいで、勝ち馬が秋のG1に繋がるようなレースではなかったと思う。

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 04:23

◆ 札幌2歳S 2012 予想全文

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札幌2歳S 2012 予想全文

近年は2009年ダービー馬ロジユニヴァースと2011年秋華賞馬アヴェンチュラ、そして2012年皐月賞馬のゴールドシップを輩出するなど年々重要度を増してきている札幌2歳ステークス。ここで上位の人気を集め、好走した馬は今後も注目に値する素質馬だと言えるだろう。

今年は(11)ラウンドワールドと(6)トーセンパワフル、(3)コディーノが三つ巴の人気となりそうだ。4番人気(7)マイネルホウオウは単勝10倍超か? たしかに人気の上位3頭は抜けていると思うが、死角なしとは思えない。間に割って入る候補はいると思う。

札幌2歳Sというレースは実は簡単で、この距離1800mになって以降(1997年以降)、前走がオープンだった馬だけを買っていれば単勝回収率278%。特にオープンで2着以内だった馬に絞ると勝率18%の単勝回収率419%。毎年3〜6頭が出走して、その半数ほどが馬券に絡んでいるような感覚だ。今年は(7)マイネルホウオウ、(8)コスモシルバード、(11)ラウンドワールドと(13)ジェネラルグラントの4頭がそれに該当する。

それなら(11)ラウンドワールドで仕方なしかと言うと、それを答えとはしたくない。そういう傾向を知った上で、それでも(3)コディーノに◎を打つ。新馬戦のラップタイム「13.0-12.7-13.3-13.4-13.5-12.7-11.9-11.3-11.1」は、それぐらいに破格のモノだった。同時に、(6)トーセンパワフルの「13.4-12.8-12.4-12.8-12.2-11.4-11.0-11.3」も相当なモノだが。

http://blog.livedoor.jp/lapgear/archives/1605634.html
上記記事にあるように、「デビュー2戦目で2歳秋の重賞を勝った馬はG1級」ということになるのだが、(3)コディーノも(6)トーセンパワフルも、ここに並べても恥ずかしくない馬だと思う。

(11)ラウンドワールドも特に嫌うところはないのだが、ここは過去2走よりゆったりとしたペースになりそうなのが考えどころ。締まったペースなら(11)ラウンドワールドだが、スローペースなら(11)ラウンドワールドより(6)トーセンパワフル、(6)トーセンパワフルより(3)コディーノではないかという認識だ。

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札幌2歳S ラップタイム
12.4-11.6-12.3-12.2-12.5-12.6-12.0-11.6-11.3
ラップギア ▼6▼4▼3

コディーノが2戦連続で破格のラップタイムを提示。来年のクラシック最有力候補が早くも現れたと考えて良いと思う。

小倉2歳Sはちょっと安直すぎたか。でも1着の○マイネルエテルネルを◎にするという選択は無かったし、2着の単勝15.4倍△クラウンレガーロを◎にする選択肢はあったかも知れないが、それはそれで(ゴール直前で差されて)血の涙を流すことになっていたので……。

新潟記念は◎トランスワープが単勝17.4倍での快勝。ただ、内枠を利して先行抜け出しという構図を思い描いていただけに、差して勝つのは予定外のこと。まさか最速で上がってきて勝つとはね。結果オーライだけど、2着3着がまったくのノーマークだったこともあり、何かスッキリしない的中だった。

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 22:52

◆一瞬、主役になったマウントシャスタ

競馬最強の法則WEB ラップギア 宝塚記念予想より、一部抜粋
一瞬、主役になったマウントシャスタ

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(前略)

あと1頭、気になるのが3歳馬の(4)マウントシャスタ。実はこれが意外とやれそうな気がしてならない。宝塚記念での3歳馬というと2003年に日本ダービーを勝ったネオユニヴァースが2番人気4着、2007年ダービー馬のウオッカが1番人気8着、同年ダービー2着馬のアサクサキングスが11番人気15着と良くないイメージはあるが、ダービーとは外れた組の3歳馬は2002年3番人気3着ローエングリンなどの好走例がある。

いや、むしろイメージとしては1996年に3歳牝馬ながら10番人気で4着に来たヒシナタリーか? ヒシナタリーは重賞1勝のみの実績ながら、後方から最速の上がりでマヤノトップガンと0.3秒差、1歳上のオークス馬ダンスパートナー(3着)ともハナ差の競馬をしてみせた。

横綱競馬は無理だとしても、(ハンデ戦さながらの)軽量の3歳馬にはそれがある。G1を勝ち負けできるクラスの瞬発力を持つ馬が、これほどの恵量で出走できる機会はなかなかないのだ。ヒシナタリー的な末脚に魅力を感じて、(4)マウントシャスタに◎を打ってやろうと考えたりもしたのだが、何とかそれだけは思いとどまった次第である。

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回顧

◎エイシンフラッシュはスタート直後から派手に引っ掛かって、その時点で終わり。興味はもう1頭の◎候補、○マウントシャスタに移った。同馬は4角で抜け出して、直線半ばまで先頭の見せ場をつくったものの、最後は力尽きての12番人気5着。初距離ということもあって後方からの競馬を想定していたのだが、4角先頭が残念と言えば残念だった。

川田将雅騎手は奇策、奇襲のほうを選択したか。アッという間に2番手アーネストリー以下を2馬身、3馬身と突き放す、勝負どころから脚と反応は見事だった。この週の阪神は直線内目がかなり荒れていたようなので、その脚を上手く末脚に変換できていたら、2着ルーラーシップとは互角以上、少なくともこのレースでのオルフェーヴルとは結構良い勝負になっていたのではないか。そう思えるほどに。

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 01:29

◆ マーメイドS、◎グルヴェイグ秘話

この記事、勝ったから言うけど(笑)、◎グルヴェイグの話でした。

古馬重賞(平地)で、前走1000万下だった馬が1番人気になったのは1986年以降22頭目。古くは1991年ナイスネイチャ、2001年ゼンノエルシド、一番最近では2007年のサンライズマックスなど。

で、それが
21戦【9-5-3-4】、勝率43%、単勝回収率124%
だったってことです。

マーメイドSでの◎グルヴェイグも合わせて
22戦【10-5-3-4】、勝率46%、単勝回収率129%
になりますね。複勝圏内に来る確率も82%で、複勝回収率123%。

前走1000万下なのに重賞で1番人気って、結構すごいことなんですよ。前走1600万下だった馬が勝率24%単勝回収率62%、オープン特別だった馬が勝率23%単勝回収率67%ということも合わせて考えると。

ちなみに、前走未勝利からG1・1番人気になったのは2008年阪神ジュベナイルフィリーズでのブエナビスタ1頭だけ(単勝2.2倍、1着)。古馬重賞じゃないけど。

飛び級で1番人気に支持される馬ってのは、やはりそれだけの価値があるということですかね。母数は少ないけど、筋は通っているので、覚えてて損のないデータだと思います。次まで覚えてられるかどうかが心配だけど(笑)


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 04:11

◆2012 オークス予想より、一部抜粋

競馬最強の法則WEB ラップギア オークス予想より、一部抜粋

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(前略)

たしかに(9)ヴィルシーナは良い馬だし、(8)ミッドサマーフェアにしても前走の勝ちっぷりは圧巻だった。しかしそれでも、(14)ジェンティルドンナより上ではないのではないか? (14)ジェンティルドンナの桜花賞は、実はそれほど高く評価してはいない。しかし牡馬を相手のシンザン記念勝ち、そして何より未勝利勝ちのラップタイム。

12.6-11.5-12.7-12.9-12.6-11.6-11.0-11.8
これは絶品だと思う。不人気の理由は距離不安? いやいや、ラップギア適性値「瞬3平1消0」の馬が距離をこなせないなんて、ちょっとあり得ないですよ。マイル以上の距離に不安が出てくるのは、瞬発力が不足しているタイプ。3000mを超えるとまた違ってくるけど。

しかしこのオークスに先駆けて、桜花賞で◎を打つつもりだったハナズゴールは桜花賞回避、オークスで◎を打つつもりだったジョワドヴィーヴルはオークスを前に戦線離脱。それに加えて桜花賞で◎を打ったサウンドオブハートも離脱して、こうなるともう(14)ジェンティルドンナが抜けた存在ということになってしまう。桜花賞を勝ったから〜というわけではなく、(9)ヴィルシーナや(8)ミッドサマーフェアよりもワンランク上の馬。

(1)アイムユアーズは血統的にもラップギア適性値的にも距離不安がアリアリだが、3歳のオークス、ダービー時期までは「適性より絶対能力」。仮にマイラーであっても、強ければソコソコ何とかなってしまう。さすがにスプリンターでは話にならないがマイルがこなせるなら、2400mでも掲示板、あるいはもう少し上ぐらいは十分にあると思う。

◎ジェンティルドンナ
○ヴィルシーナ
▲ハナズゴール
△ミッドサマーフェア
△オメガハートランド
△アイムユアーズ

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回顧

ハナ差4着のアイムユアーズが3着だったら会心の予想だったのだが、それでもまぁまぁそれに近い予想だったのではないかと。オークスは本当に得意だ。

■オークス2012 ラップタイム
12.6-10.9-11.6-12.0-12.0-11.9-12.4-12.3-12.2-12.1-11.8-11.8 「▼1▼3±0」
しかしこのラップタイム、残り1ハロンの地点でちょうどジェンティルドンナとヴィルシーナが並んでいて、そこから0.8秒差が付いたということは、ジェンティルドンナがいなかった場合、ヴィルシーナは 「12.1-11.8-12.6」 というレースラップで勝っていたということか。

■オークス2012 ジェンティルドンナがいなかった場合
12.6-10.9-11.6-12.0-12.0-11.9-12.4-12.3-12.2-12.1-11.8-12.6 「▼1▼3△8」
これなら常識的なラップ。要するにジェンティルドンナのラスト1ハロンが非常識だったということだ。

これでジェンティルドンナのラップギア適性値は「瞬3平2消0」。瞬発特化ではなく平坦色もかなり強いので、ひとまず(平坦色の強い)秋華賞は当確。むしろ桜花賞を勝てたのがラッキーだったというぐらいで、万が一ジョワドヴィーヴル辺りが間に合ったとしても、牝馬三冠の可能性は高いと思う。ジョワドヴィーヴルもハナズゴールもサウンドオブハートも、瞬発特化の馬だから。

そういう意味では 「▼1▼3±0」 はジェンティルドンナに流れが向いたし、 「▼1▼11△12」 桜花賞でのヴィルシーナ(瞬発特化)との1/2馬身差が今回5馬身差に開いたのは、距離よりもそれが理由だと思う。

桜花賞に関連してもうひとつ、ジェンティルドンナよりヴィルシーナのほうがゴール前の脚色が良かったという話。それはジェンティルドンナがずっと同じ手前で走ってたからね。ゴール直前で手前を替えて(踏歩変換)、最後にグイッと伸びたのはヴィルシーナじゃなくてジェンティルドンナ。ジェンティルドンナのほうはまだ余裕があったということさ。

競馬 ラップギア

意味がワカラネーヨという人は、一度 ラップギアの本 を見てみてね^^


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 14:47

◆スローペースは先行馬が有利で、ハイペースなら差し馬が有利か?


◆天皇賞(春)、オルフェーヴルが力を出せなかった理由 追記

要するにゴールデンハインドとビートブラックは1993年以前の競馬をしていて、4〜5番手以下はそれらを無視して2012年の競馬をしようとした って感じですかね。4コーナー手前まで。

今でも一般論としてまかり通っている 「スローペースは逃げ、先行馬が有利でハイペースなら差し、追い込み馬が有利」 という格言は、競馬がスタートからゴールまで、ほとんどずっと均一のラップタイムだった時代の話。勝負どころでもハロンタイムが前ハロンから0.5秒上がることがほとんど無かった時代。おそらくはセントライトが走っていた時代から1994年辺りまで。


現在は 大まかに、

スローペース(馬群が詰まりやすい)

必ずしも先行馬有利ではなく、たとえ後方に位置していようとも、瞬発力のある馬が有利。瞬発力のある馬が前に位置取れていれば、当然それが最も有利。


ハイペース(馬群がバラけやすい)

後方の馬は先行馬が失速しないかぎり勝ち目がない。持久力のある先行馬がいれば、それが最も有利。


という感じになっているはず。ハイペースを逃げ切った馬が次走スローペースでアッサリ捕まり、スローで派手な追い込みを決めた馬が次走ハイペースで不発。それらはペースではなく適性の問題。瞬発力のある馬、持久力のある馬。 ラップギア とは、そういった馬固有の適性を数値化する試みなのであります。

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 16:47

◆天皇賞(春)、オルフェーヴルが力を出せなかった理由

先週の天皇賞(春)、オルフェーヴルが力を出せなかった理由。まぁいろいろと言われていますが、 ラップギア なら簡単に説明が付きます。 「△3△6△2」 の 消耗戦だったから。オルフェーヴルは脚を貯める場面もなく、なし崩し的に脚を使わされることになったから。同じ流れ、同じ位置取りならディープインパクトでも同じような結果になっていたはずです。

菊花賞では3コーナーですでに先頭とは4馬身の位置に付けていました。その菊花賞、先行で好走した(5着)サダムパテックとの差は、その時点で3馬身ほど。そしてオルフェーヴルが菊花賞で最終的にサダムパテックに付けた差は約6馬身。3コーナーの位置取りから換算して、3馬身+6馬身で都合9馬身ぐらいか。

しかし今回の天皇賞(春)、3コーナーでビートブラックとの差はざっと見積もって30馬身ほど。たとえばビートブラックが菊花賞サダムパテックぐらいの走りを見せるなら、オルフェーヴルがどれだけの脚を使おうとも届く道理がないということになります。

予想文にも書いたのですが、 「能力的に強い」 ということと 「死角、弱点がない」 ということは同列に考えてはなりません。阪神大賞典でナムラクレセントを交わして先頭に立った時、そのままロングスパートの形に持って行ったとして、それでも勝てていたのか? あの歴史的アクシデントがなくてもオルフェーヴルが負けていた可能性、それについて考えた人はあまりいないように感じていました。

■天皇賞(春)2012 ラップタイム
13.0-11.6-11.3-11.7-12.4-11.9-11.9-12.7-12.7-12.7-12.1-11.9-11.4-11.7-12.3-12.5
ラップギア △3△6△2 消耗戦

しかしビートブラックには恐れ入りましたね。単勝1.3倍の馬が折り合いに専念して最後方、他馬陣営の意識が4コーナー手前まで後ろに向いていたことがあるにしても、道中一度も緩まない、決してスローではないペース。それでいてラストの2ハロンを12秒台でまとめたのは立派なことでしょう。

「12秒3−12秒5」 、もしこれが 「12秒5−13秒1」 だったらゴールデンハインドのように後続に飲み込まれていたわけで、20年ほど前までのステイヤーを髣髴とさせるラップタイム。サンデーサイレンス産駒の登場以前、春の天皇賞はスタートからゴールまで、ほとんどずっと 12秒0 〜 12秒5 が続く感じのラップタイムでした。

後続は後続でスローペースの競馬をし、さらに1番人気オルフェーヴルは瞬発馬が一番やってはいけないロングスパートで末脚を失くす形。阪神大賞典で最後 ギュスターヴクライと同じ脚色になってしまった辺り、オルフェーヴルが末脚に持続力のある馬でないことは明白でした。末脚に持続力のある馬なら阪神大賞典はもっと際どい勝負、あるいは勝てていたはずですし、逆に3歳時は瞬発力不足で勝てていないG1があった可能性も。

適性とはそういうもの。

結局、大逃げの形になった2頭に、後続が幻惑されっぱなしだったということですね。ゴールデンハインドとビートブラックが、決してペースが速くはないことを見越してロングスパートに入った時に、かなり離されていた後続はさらに長いロングスパートを選択せざるを得なくなったこと。そしてそれはオルフェーヴルにとって最悪の選択だったこと。

本質的にステイヤーではないと言われれば、まさにその通りです。まぁ気性の激しいステイヤーなんて見たことがなく、突き詰めると 3000m阪神大賞典 → 3200m天皇賞(春) というローテーション自体が間違いだったということになります。

そう、それは2006年のディープインパクトと同じローテーション。それを選択するのが当然だという風潮。
競馬 ラップギア
ある意味、オルフェーヴルはディープインパクトの幻影に敗れてしまったのかも知れません。


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 06:16

◆フェブラリーS 2012 回顧

競馬最強の法則WEB ラップギア フェブラリーS予想より、一部抜粋

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この競馬ができるなら。

(10)ワンダーアキュートが逃げて勝った2009年武蔵野Sの前半3ハロン34秒6は、例年のフェブラリーSとほぼ同じペース。別に今回は逃げなくても良い。中団より前、できれば4角3番手に位置取ることができていれば、あとは2011JCダートで見せた強靭な末脚。(10)ワンダーアキュートが先行できるなら、おそらくそれより前で競馬をする(15)トランセンドだが、今回はそれを捉える場面を見せてくれるものと思う。

穴馬としては(16)テスタマッタや(2)タガノロックオン辺りが面白いと思ったのだが、(15)トランセンドや(9)エスポワールシチーも無印にはできない状況、そうなると配当的な妙味は薄く、ここは(10)ワンダーアキュートの単勝一本で勝負してみたい。

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◆レース回顧

前半3ハロンは34秒7で、ワンダーアキュートは4角8番手。レースが終わった瞬間は、もうちょっと前に位置取れていれば……と考えた。しかし仮に4角3番手でも、今回のテスタマッタには敵わなかったか? ワンダーアキュートがトランセンドの位置にいたとして、4角での差は3馬身。そしてワンダーアキュートとテスタマッタの最終的な着差は2馬身ほど。うーん、ギリギリか? ……など。

直線なかば、ワンダーアキュートがトランセンドとダノンカモンを捉えたと思った次の瞬間、その外から全然違う脚色でテスタマッタだもんな。穴馬として面白いと思っていた単勝24.3倍テスタマッタだが、正直、これほど鮮やかに突き抜けるとは思っていなかった。

しかし終わってみれば先行馬最先着は7着のトランセンド。そんなに速い流れ、厳しいラップでもなかったと思うのだが、先行馬総崩れでの4角後方待機馬が1着、2着。……ということは、仮にワンダーアキュートが4角3番手に位置取っていても勝ち目は薄かったのだろう。

予想結果としては完敗だが、単勝1.5倍のトランセンドは先行馬としては最先着。中団から一番伸びたのは◎の3着ワンダーアキュートで、展開も味方したと思われる穴馬筆頭テスタマッタが後方から1着。そう考えると、そう不可解なレースだったとも言えないか。

フェブラリーS 2012
12.2-10.9-11.6-11.9-12.1-12.4-12.0-12.3   ラップギア△3▼4△3

このペース、このラップタイムで、中団も含めた先行馬が総崩れになったのが謎 というだけで。いやホント謎なんだけど。

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 05:55

◆2012 京都記念予想より、一部抜粋

競馬最強の法則WEB ラップギア 京都記念予想より、一部抜粋

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昨秋の天皇賞(秋)2着で、瞬く間に頂点に王手をかけた(1)ダークシャドウ。ただ、大阪杯2着にしても天皇賞(秋)2着にしても、ハイペース、淀みのない流れでの好走。勝ち鞍はすべて2000m以下で、実は2200m以上では3戦未勝利。勢いのある実績馬とはいえ死角がないわけではない。

瞬発指数1位の(9)ヒルノダムールは、「瞬3平6消0」のラップギア適性値で、ハイペース大阪杯と18頭立て3200mの天皇賞(春)を優勝。他は勝ち切れないレースが続いており、これを見るといくら「瞬5平5消0」の京都芝2200mとは言え、通常の流れなら切れ負けの心配が出てきてしまう。もっとハイペースなら、もっと多頭数ならと思わせる辺り、G2よりG1向きということか。

勝ち馬のイメージとしては、先行から先に抜け出せる馬。そう考えるとそれは(1)ダークシャドウでも(9)ヒルノダムールでも(4)トーセンラーでもなく、(3)トレイルブレイザーか、それとも(7)ウインバリアシオンのマクリか。(7)ウインバリアシオンは日本ダービー、神戸新聞杯から1走ごとにパフォーマンスを落としている現状、ジャパンカップでも実際に同馬に先着した(3)トレイルブレイザーのほうを狙ってみたい。

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想定通りの展開で想定通りのトレイルブレイザーが優勝。単勝14.5倍は、まぁ会心の部類かな?

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 04:12

■ ラジオNIKKEI杯2歳S 2011 予想全文

ラジオNIKKEI杯2歳S 2011 予想全文

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大物感のある勝ちっぷりを披露した2頭、(12)トリップと(13)グランデッツァの対決が注目されるラジオNIKKEI杯2歳ステークス。近年に限らず翌年のクラシック勝ち馬を送り出し続けている、2歳最後の注目レースだ。

おそらくは前評判の高い(12)トリップと(13)グランデッツァが1番人気を争うことになると思われるが、大物感とかそういう感覚はともかく、レースラップからは他馬とそれほど差があるようにも思えないと言うのが正直なところ。

2歳にしては長距離戦の2000m、さすがにラップギアの分類としては瞬発戦になることが多いのだが、▼8を超える大きな加速になったのは、道中5ハロンがずっと13秒台の超スローペースになった2007年サブジェクトの「▼16▼1△12」だけ。あとの年は▼5や▼6程度の瞬発力しか必要とされず、意外と締まったレースになることが多い。むしろ3月弥生賞のほうがスローからの瞬発戦になりやすいぐらいだ。

(13)グランデッツァも(12)トリップもそれほど瞬発力に偏ったレース振りには見えないので、その点は悪くはないのだが、もう1頭注目しておきたいのが(1)エタンダール。この馬もそんなに劣りはしないのではないか。バリバリの瞬発力勝負になれば分が悪いが、▼5程度の瞬発力なら適性的にも合ってくるはず。

2歳時の2000mは古馬3000mにも匹敵する長距離戦と考えているので、ここはディープインパクト産駒の(1)エタンダールを狙う。3000m菊花賞でトーセンラー、3600mステイヤーズSでもイグアスに◎を打っているように、最近長距離線で執拗に狙っているディープインパクト。ディープインパクト産駒のステイヤーの資質、それをどうしても先取りしたい。

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ついにディープインパクトの産駒が長距離 (に分類したい) 重賞を勝ちました! エタンダールじゃなかったけどさー(笑) てゆうか先取りも何も、ラジオNIKKEI杯2歳Sなら既に去年ダノンバラードが勝ってるし(>_<)

しかしそんなことも気にならないぐらい、今日は嬉しい1224ですよ。
http://umanity.jp/professional/profile.php?pro_id=3100000002&mode=0&rdt=20111224
これの4倍強^^ 絶好調で臨む有馬記念は、また格別ですな。



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 00:11

ブエナビスタ、ついに敗るる

競馬最強の法則WEB ラップギア ジャパンカップ予想より、一部抜粋

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(前略)

レース発走前の焦点としては、(2)ブエナビスタの単勝オッズか。

ディープインパクト対ブエナビスタ
この記事のとおり、同馬は現在までデビュー以来、国内19戦連続で1番人気を継続中である。面白いのはこの記録、勝ち上がると昇級してしまうので、1着を続ける馬よりも、むしろ2着を続ける馬のうが記録を続けやすいということ。

昇級とか関係なしに突き抜けて1番人気を続けたのがディープインパクトだったのだが、(2)ブエナビスタはそれとはまたちょっと違っていて、最高峰のG1レースでなかなか勝ち切れず、それでも1番人気であり続ける馬なのだ。実際のところ(2)ブエナビスタはオークス以降、実数では15戦3勝。それでいて毎回1番人気で在り続けるのだから、愛されてるんだな〜と思う。

(後略)

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ジャパンカップの予想記事にこういう文章を盛り込むぐらいブエナビスタの人気には注目していたのだが、当日14時過ぎと締切10分ほど前に瞬間的に1番人気になったのを確認したものの、そこからのラスト10分でデインドリームのほうが500万以上も売れてしまった。

複勝はブエナビスタのほうが倍ぐらい売れてたし、馬単総流しオッズと3連単総流しオッズもブエナビスタが1番人気だったんだけど。1番人気デインドリームの単勝売上は1億7035万6800で円、2番人気ブエナビスタの単勝売上は1億7473万9800円。その差438万と3000円。あとひとつ、大口が入っていれば……とは思うけどね。

ブエナビスタは国内20戦目にして、初めての2番人気に敗れたのだ。



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 20:30

2011 マイルチャンピオンシップ予想より、一部抜粋

競馬最強の法則WEB ラップギア マイルチャンピオンシップ予想より、一部抜粋

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しかしそれら人気馬以上に、さらに魅力的に見えるのが(1)フィフスペトルだったりする。ラップギア適性値は「瞬4平2消2」と出ているが、これは2歳〜3歳春に瞬発戦ばかりを使われていたため。古馬になってからの3勝はすべて持久力勝負であり、3走前の夏至S、2走前の京成杯AH、どちらもマイルチャンピオンシップを意識できる内容だった。

そして6着に敗れた前走のスプリンターズS(G1)は適性的に度外視しても良い一戦。この敗戦で人気を落としているのならそれこそ狙い目ではないか? こういう比較はあまり好きではないのだが、たとえば京成杯AHと富士Sを連続2着したアプリコットフィズ。この馬を基準に考えるなら、(1)フィフスペトルは(3番人気予定の)(5)エイシンアポロンより上にも考えられるはず。

夏至S
12.3-11.9-11.8-12.6-11.8-12.0-11.6-11.2-11.6
京成杯AH
12.0-11.0-11.0-11.1-11.5-11.7-11.8-11.8
この2走のラップタイムに賭ける。あとはほんの少し、運が味方してくれれば。

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11番人気2着のフィフスペトルに◎を打ったことに悔いはない。しかしそれでも、もしフィフスペトルが1着だったら3連単の33万馬券もとれてただけに、少々落ち込むのは仕方ないよね。直線向いたところではイケると思ったんだけど、エイシンアポロンとは抜け出す脚の速さが違っていて、内容的には完敗だったか。

そこからエイシンアポロンの脚が止まっての差し返しを期待したりもしたのだが、エイシンアポロンは持久力もある馬 (ラップギア適性値「瞬4平3消0」) で、まったく差が詰まらなかった。連複ではなく連単固定の道はつらく険しいぜ。

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 03:12

ロジユニヴァース、レーヴディソールに続いたのはクラレント

1年前、こんな記事をブチ上げちゃったんだけど〜

東京スポーツ杯2歳S予想より、一部抜粋
http://blog.livedoor.jp/lapgear/archives/1382699.html

なんと土曜のデイリー杯2歳Sでクラレントがこの仲間に加わることになってしまいました。マジか。晩成ステイヤーで知られるダンスインザダークの産駒が、この時期に重賞勝つなんて他に例があったっけ? ……と思って調べたら、2001年に同じくデイリー杯2歳Sを勝ったファストタテヤマがいた。ファストタテヤマ以来の大物?!

いやそれにしても単勝5.1倍の4番人気だったということにもビックリ。しかも発走1時間前ぐらいまでは2番人気だったらしい。自分としてはレースが終わっても「そんな馬いたっけ?」ぐらいの存在だったのに。

12.3-10.9-11.4-11.4-11.7-11.8-12.8
新馬戦このラップタイムで、2戦目デイリー杯4番人気1着とかって、ちょっとあり得ないよー。しかもそれがダンスインザダークの産駒とかって、余計にあり得ない。ここ数年で一番ビックリしたレースかも知れん。◎ダローネガが内から差し切られる様を静かに見届ける。完全にヤラレましたぜ。


……ということで、クラレント君が新しくこの仲間に加わることになりました。よろしくー。

■過去10年、2戦2勝で2歳秋の重賞を勝った馬 (東京スポーツ杯2歳Sを除く)
アグネスタキオン (2001皐月賞1着)
ジャングルポケット(2001ダービー1着)
サクラプレジデント(2003皐月賞2着)
スイープトウショウ(2004秋華賞1着)
ラインクラフト  (2005桜花賞、NHKマイルカップ1着)
マルカシェンク  ()
ロジユニヴァース (2009ダービー1着)
レーヴディソール (2010阪神ジュベナイルフィリーズ1着)
クラレント    (Coming Soon)

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 18:13

ダービー回顧 こんなダービー、見たことない。

2011日本ダービー、上がり3ハロンが速い順に5頭並べてみた。

ウインバリアシオン 上がり3ハロン1位 34秒7 2着
オルフェーヴル   上がり3ハロン2位 34秒8 1着
ナカヤマナイト   上がり3ハロン3位 36秒4 4着
ベルシャザール   上がり3ハロン4位 36秒7 3着
クレスコグランド  上がり3ハロン4位 36秒7 5着

上がり3ハロン2位の馬と3位の馬が1.6秒も離れてる。さらに言うと、2位の馬と4位の馬では1.9秒も。新馬、未勝利クラスならともかく、G1、しかもダービーとしてはちょっと考えられない数字だ。

上がり3ハロンタイムの5位までが5着までを占めているように、このダービーはとにかく上がりが速くないと勝負にならないレースだった。しかもそういう質のレースにおいて、ウインバリアシオンとオルフェーヴルの2頭だけが他馬より圧倒的に速いという状況。その結果が、2着と3着の差 7馬身か。

これがもしオルフェーヴルとウインバリアシオンが共に5戦5勝ぐらいの無敗馬であったなら、 「他馬とは力の差がありすぎた」 のひと言で済んでしまうのかも知れないが、しかしそうではない。オルフェーヴルもウインバリアシオンも強かったけど、それとは別に、かなり特殊な馬場だったことだけは確かだと思う。

あの上がり3ハロンの鬼・ディープインパクトでも、G1で上がり3ハロン2位の馬より1秒以上速く上がってきたのは日本ダービー1.0秒差の1度だけ。ディープインパクトを大幅に上回る馬が同時に2頭? いやいや、さすがにそれは考えづらいっしょ。

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 05:53

ヴィクトリアマイル回顧 このレースは無かったことにします

ヴィクトリアマイル回顧

12.0-10.6-10.9-11.1-11.3-11.6-12.0-12.4   ラップギア △3△4△4

オウケンサクラの暴走により、前半3ハロンの通過が33秒5。スプリントG1並みのハイペースとなってしまった。1頭離れての逃げだったが、2番手のエーシンリターンズも推定34秒5程度で通過していると思われ、それでも十分に速い。2番手以降は一団の競馬で、全馬まったく脚をためるところのない追走だったと思われる。

オウケンサクラは意図的にこのペースをつくったわけではなく、ちょっと気合を付けると勝手に行ってしまった感じ。2ハロン目10秒6の時、北村宏司騎手が多少戸惑って後ろを確認しているのが印象的だ。あとはもう馬の行くまま行かせるしかないと腹をくくったか。

そしてそのオウケンサクラは昨年の桜花賞で逃げて2着、天皇賞(秋)でも先行して17番人気ながら4着に粘っている馬であり、ハイペースと分かっていても後続は早目に追いかけて行かざるを得ない。結果、残り400mでは 「全馬脚が上がって余力なし」 という状態になってしまう。あとは気力の勝負で、勝ったアパパネは気力で勝り、負けたブエナビスタも最後まで心は折れてはいなかった。

この3ハロン通過33秒5は、前日の1400m戦、京王杯SC (35秒0) より全然速い。というか、その京王杯SCは 「1800mではともかく、1400mでシルポートが楽に逃がしてもらえるはずがない」 と思い、それこそヴィクトリアマイルでのオウケンサクラのようなことになることを予想していたのだが。……まったく逆だった。

しかしこのレース、2011ヴィクトリアマイルについては例外的なノーカウント、 「無かったこと」 とにしても良いと思う。アパパネやブエナビスタはもちろん、3着以下の馬も全部、このレースを基準に後の予想を組み立てていく必要はないということ。唯一、「オウケンサクラは暴走することもある馬だ」ということだけ覚えておけば。

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 23:25

天皇賞(春)回顧 13秒9で流れた瞬間

天皇賞(春)回顧

ラップタイム
13.2-11.7-12.9-13.0-13.4-12.5-12.9-12.6-13.9-12.6-12.0-12.2-11.7-11.4-12.1-12.5

9ハロン目の13秒9って何だ? …と思ったら、1番人気の(9)トゥザグローリーが先頭に立ったところだった。その直後に先頭が(3)ナムラクレセントに入れ替わって12秒6ということか。

8ハロン目に12秒6で先頭に立った(9)トゥザグローリーと
10ハロン目に12秒6で先頭に立った(3)ナムラクレセント

直後9ハロン目で13秒9に落とした(9)トゥザグローリーと
直後11ハロン目を12秒0に上げていった(3)ナムラクレセント


結局(3)ナムラクレセントもゴールまでは保たなかったので12秒0に上げたのが正解とも言い切れないけど、13秒9はちょっとやりすぎで、そのあと(3)ナムラクレセントのペースに合わせた(9)トゥザグローリーは、急ブレーキ→急発進みたいなことになってしまった。思いがけず先頭に立ったことで、鞍上が一瞬パニクっちゃったのかな?

結局、中団より前のイン側を走っていた馬はみんな13秒9のアオリを食らってしまった格好だ。(3)ナムラクレセントが加速してマクって行ったと言うよりは、内の馬群が一律にスピードダウンしたと言った方が正確か。

仮に(9)トゥザグローリー先頭で12秒6ぐらいのまま推移していたら、どういう結果になっていたのだろう? (3)ナムラクレセントも先頭にまでは行かなかっただろうし、レース結果よりそっちのほうが気になってたりする。

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 23:34

チューリップ賞回顧 レーヴディソールの視界はどれほど開けたか?

下記本文は3/10の夜に書いたものですが、掲載し忘れていました。

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阪神ジュベナイルフィリーズ回顧 レーヴディソールの視界はどれほど開けたか?

昨年12月、上記記事で 「阪神ジュベナイルフィリーズ自体のラップタイムはそんな大したものでもなかった」 「阪神JFというレースに限るなら、2年前のブエナビスタのほうが二枚も三枚も上」 などと評したレーヴディソールだが、チューリップ賞でのレーヴディソールは、それとは比べものにならないぐらい強かった。阪神JFでの同馬と比較しても、3馬身〜4馬身近くは突き抜けている感じ。

阪神JF2010
12.5-11.2-12.1-12.7-12.7-11.7-11.2-11.6 ラップギア▼10▼5△4
チューリップ賞2011
12.5-11.3-11.7-12.2-12.4-11.7-11.1-11.6 ラップギア▼7▼6△5

この両レースのラップの価値は全然違う。

同時期のウオッカやダイワスカーレット、ブエナビスタと比較しても何ら遜色はない。さすがに桜花賞、オークスは1.3倍とか1.2倍でも◎を打たざるを得ないか? いや、まぁ結局のところチューリップ賞も1.1倍でも◎を打つしか無かったのだけれど。単勝支持率が81.4%だった馬に言うのもナンだが、阪神JFでは開けなかった視界が、今度こそ開けたと思う。

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 02:33

弥生賞回顧 サダムパテックの視界はどれほど開けたか?

下記本文は3/10の夜に書いたものですが、掲載し忘れていました。

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それに対して牡馬路線。弥生賞予想では 「(牡馬クラシック)実はそんなに低レベルでもないのではないのでは?」 と書いていたのだが、その弥生賞がかなりの凡戦だった。特に1着サダムパテックに関しては、これがMAXパフォーマンスではないとしても、東京スポーツ杯2歳Sに比べるとかなりのパフォーマンス減。かなりガッカリさせられた。

現時点でダービー馬に1番近い存在、それを理由に弥生賞で◎を打っていたのだが、勝利したにも関わらず、想いも揺らいでしまうぐらい。特に皐月賞に関しては、△の印を打つかどうかも微妙なぐらいの存在に。

プレイを含む混戦の2着以下も、皐月賞、ダービーではかなり厳しいと思う。もしチューリップ賞仕様のレーヴディソールが弥生賞に出走していたら、サダムパテックよりさらに2馬身近く突き抜けていたのではないかと思えるほどだ。ただ、皐月賞(平坦質)と弥生賞&チューリップ賞(瞬発質)はレースの質が違うので、仮にレーヴディソールが皐月賞に出ても厳しいとは思うけど。

弥生賞2011
12.8-11.3-12.2-12.8-12.6-12.4-12.2-11.8-11.2-11.7 ラップギア▼4▼6△5

この流れ、ラスト1ハロンの11秒7はまったくの無価値。むしろ、それだけタルいレースだったという証明になるぐらいのもの。タルいレースの割に瞬発力が物足りない。弥生賞の1戦で世代レベルを判断するわけではないのだが、ラジオNIKKEI杯2歳Sと弥生賞、王道路線の2レースが2つとも凡戦というのはちょっと考えさせられてしまうところでもある。

この2レースだけで比較するなら、
ラジオNIKKEI杯2歳S → サブジェクト
弥生賞 → マイネルチャールズ
の2008年クラシック世代以下かもしれない。その年のダービー馬はこの時期やっと未勝利を脱したばかりのディープスカイ、菊花賞馬はこの時期まだ未出走のオウケンブルースリだった。

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 02:31

阪神ジュベナイルフィリーズ回顧 レーヴディソールの視界はどれほど開けたか?

阪神ジュベナイルフィリーズ回顧 レーヴディソールの視界はどれほど開けたか?

阪神芝1600m           瞬8平2消0
1着 1番人気  レーヴディソール  瞬2平0消0
2着 4番人気  ホエールキャプチャ 瞬2平1消0

12.5-11.2-12.1-12.7-12.7-11.7-11.2-11.6
レースレベルは、100点満点中 75点。

1番人気、単勝1.6倍のレーヴディソールが危なげのないレースぶりで快勝。この人気から察するに、来年クラシックに向けて三冠級の期待がかかることになるだろう。唯一有力なライバルとされていたダンスファンタジアも9着に敗れ、例えばチューリップ賞なんかでよほど下手な競馬をしない限り、桜花賞でもオークスでも単勝1倍台になる可能性が高い。

ただ、こんなことを言うと何だが、この阪神ジュベナイルフィリーズのラップタイム自体はそんな大したものでもなかったと思う。阪神JFというレースに限るなら、2年前のブエナビスタのほうが二枚も三枚も上だったし、前年アパパネと比べてもちょっと厳しいぐらい。

ラップタイムを抜きにしても、言われるほど 「追ったところ無く」 でもないし、そんなに楽な競馬でもなかった。内容を言えば、むしろ2着ホエールキャプチャのほうが上だった可能性も。自分としてはまだ桜花賞、オークス確定の判は押せない。てゆうか現時点では◎を打たない可能性のほうが高いような気がする。

2番人気ダンスファンタジアはアレか? ファルブラヴ産駒にありがちな、手ごたえ十分に見えて実は追ってもそんなに伸びないタイプ? しかしこの馬にしても同日のエリカ賞1番人気7着アドマイヤセプター(正面スタンド前)にしてもそうだけど、道中引っ掛かっていたのは残念。

ダービー、オークス時期まではともかく、掛るような馬は古馬になると用無しになってしまう可能性が高いから。特に1600mでも引っ掛かってしまったダンスファンタジアは、もう1400mがギリギリか。

なお、3番人気で4着に敗れたアヴェンチュラはレース後 右前第3手根骨の剥離骨折が判明したとのこと。

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 11:18

ジャパンカップダート2010回顧 ぼくとトランセンドの深刻な相性問題

ジャパンカップダート2010回顧 ぼくとトランセンドの深刻な相性問題

阪神ダ1800m           瞬4平5消1
1着 1番人気  トランセンド    瞬3平5消0
2着 8番人気  グロリアスノア   瞬3平1消2
3着 11番人気  アドマイヤスバル  瞬1平9消2

12.5-10.7-12.7-12.0-12.1-12.3-12.0-11.8-12.8
レースレベルは、100点満点中 65点。

万全の態勢で4コーナーを回っても失速することがある馬、そんな1番人気に◎は打ちたくないとして、瞬発指数1位でも嫌ったトランセンドが勝利。いや、勝ちはしたものの、楽勝ペースで一杯一杯。同馬にしては凡走の部類に入るレースだったのではないかと思う。

でも今まで 「凡走でG1を勝てた馬は皐月賞でのアグネスタキオンだけ」 と言い張っていたのだが、もうそんなことは言えなくなってしまうのか? しかしこのトランセンドにしても、能力を出し切ったとも思えない。

2番人気5着のシルクメビウスは、こういう競馬しかできない馬の宿命。キングスエンブレムについては前走のペース経験が糧になるかと期待したのだが、逆にその流れのキツさを思い出してしまったか、勝負所からは馬が頑張ることをあきらめてしまったように見えた。

トランセンド自体は 高く評価している のだが、この馬とは本当に相性が悪い。◎を打つと惨敗、嫌ったときにばかり勝たれてしまう。確認してみると、トランセンドがダートで連対を外した3レースはすべて◎を打っていた。そういう相性の悪さを認識してしまうと、◎を打つのは躊躇してしまうね。しかも勝たれたりなんかすると余計に悔しい。

問題は、今回のG1勝率で今後ますますトランセンドが人気になるということだ。どうしよう。どうせ本命にすると来ないんだぜ、コイツ。

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 22:37

鳴尾記念2010回顧 新味を見せたルーラーシップ

鳴尾記念2010回顧

阪神芝1800m           瞬9平1消0
1着 2番人気  ルーラーシップ   瞬4平0消0
―――――――――――――――――――――――――
2着 1番人気  ヒルノダムール   瞬2平3消0

12.5-11.0-11.6-11.7-11.7-11.6-11.4-11.3-12.1
レースレベルは、100点満点中 95点。

今まで経験したことないほど速い流れを無理なく先行し、そのまま押し切ったルーラーシップが文句なしの強さ。2着ヒルノダムール、3着リルダヴァルも含めて、かなりレベルの高いレースを見せた。4着シルポートも、このペースで粘れるなら復調気配? 適性面も含め、今後を占う上で非常に興味深いレースとなった。

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 01:23

ジャパンカップ2010回顧 ブエナビスタとウオッカの瞬発力

ジャパンカップ2010回顧

東京芝2400m           瞬8平2消0
2着 1番人気  ブエナビスタ    瞬6平6消0
1着 4番人気  ローズキングダム  瞬5平1消0
―――――――――――――――――――――――――
3着 8番人気  ヴィクトワールピサ 瞬3平3消0
4着 7番人気  ジャガーメイル   瞬4平6消0
5着 3番人気  ペルーサ      瞬3平2消0

12.8-11.7-11.9-12.3-12.0-12.7-12.9-12.0-12.2-11.2-11.3-11.9
レースレベルは、100点満点中 75点。

1、2着馬と3~5着馬の差は瞬発力の差か。ブエナビスタのラップギア適性値は「瞬6平6消0」だが、勝利時のほとんどは瞬発戦であり、平坦戦では2、3着ばかり。むしろ、決して得意ではないはずの平坦戦でこれだけの成績を残していることに脅威を感じる。

たとえばその瞬発力は前年のJC勝ち馬ウオッカと比べても測色のないレベル。いや、純粋な瞬発力だけなら若干ウオッカのほうが上か。ただ、道中息が入らないと極端に末脚を失くしていたウオッカと違い、ブエナビスタにはそれが無い。だから大敗もあったウオッカと違い、安定した成績を残せているのだろう。とは言え、それでも本質は持久力の馬ではなく瞬発力の馬であることは間違いない。

ペルーサに関しては天皇賞(秋)の時にも書いたのだが、瞬発力不足が明らか。瞬発力不足が最大の欠点なのに、それでも自信満々に瞬発力で勝負しようとしている。出遅れなきゃ前で競馬をするような馬でもないし、出遅れとかはほとんど関係ないと思う。

ただ、日本馬に限れば超豪華なメンバーで行われたジャパンカップだが、終わってみるとブエナビスタの降着を抜きにしても凡戦だったようにも思う。

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 23:56

マイルチャンピオンシップ回顧

マイルチャンピオンシップ回顧

京都芝1600m外          瞬3平6消1
1着 13番人気  エーシンフォワード 瞬2平3消3
―――――――――――――――――――――――――
2着 1番人気  ダノンヨーヨー   瞬6平3消0

12.1-10.7-10.9-11.6-11.4-11.1-11.9-12.1
レースレベルは、100点満点中 70点。

そうレベルの高いレースではなかった。G1としては最低に近いぐらいか。レコードタイムとか、走破タイムは特に評価しないからね。◎はゴールスキー(6番人気3着)だったのだが、上位馬の中で一番展開が向かなかったのがゴールスキー、展開が向いたのはダノンヨーヨー、一番上手く乗られたのがエーシンフォワードという見解はひいき目だろうか?

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 09:36

福島記念回顧


福島芝2000m           瞬2平6消2
1着 12番人気  ダンスインザモア  瞬2平1消2

12.0-11.1-12.3-11.6-12.0-12.6-11.7-12.1-11.7-11.8
レースレベルは、100点満点中 65点。

ダンスインザモア、5年8か月ぶりの重賞勝利…JRA新記録だって。約6年というと、下手すると小学生が結婚できる歳になっちゃってたりもする年月だ。ちなみに従来の記録はメジロマイヤー、2002きさらぎ賞から2006小倉大賞典までの3年11ヶ月ぶりだったらしい。

あー、思い出した。その2006小倉大賞典のメジロマイヤー、◎打ってたんだわ。その時書いた予想記事が まだ残ってた 。単勝11番人気で42.7倍。よく◎打てたな。しかもラップギアも瞬発指数も既に現在の形になってるのがチョーウケル。まぁ4年前と言わず、10年以上前から現在の形ではあるのだけど。

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 01:39

東京スポーツ杯2歳S回顧


東京芝1800m           瞬9平1消0
1着 1番人気  サダムパテック   瞬2平0消0
2着 3番人気  リフトザウイングス 瞬1平0消0
3着 7番人気  フェイトフルウォー 瞬1平0消0

13.0-11.5-11.7-12.1-11.8-12.0-11.8-11.5-11.9
レースレベルは、100点満点中 95点。

サダムパテックは、まぁ普通に強かった。◎のマイネルラクリマ(9番人気4着)を早々に捉えられてはグゥの音も出ない。しかし前走未勝利組だったか。 前走新馬組 にここを勝てるレベルの馬がいないなら、新潟2歳S2着馬の出番だと思ったのだが。

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 23:07

みやこS回顧

みやこS回顧

京都ダ1800m           瞬5平4消1
1着 2番人気  トランセンド    瞬3平4消0
―――――――――――――――――――――――――
2着 1番人気  キングスエンブレム 瞬5平1消0

12.1-11.0-12.6-12.4-12.5-12.4-12.0-12.1-12.7
レースレベルは、100点満点中 80点。

トランセンドの逃げは、キングスエンブレムが今までに経験したことのないペース。それに上手く対応できず、後方からの競馬になってしまった。要は完敗なのだが、この経験は無駄にはならない。次走トランセンドが同じようなペースで逃げるとすれば、その時はもっと上手く立ち振る舞って差し切れる可能性も高い。もっと速い流れ、たとえばトランセンドが逃げられないぐらいのペースになるようならまた話は違ってくるが。トランセンドは、もうずっと逃げ馬として生きてくことになるんだろうなー。


 10:03

アルゼンチン共和国杯回顧

アルゼンチン共和国杯回顧

東京芝2500m           瞬7平2消1
1着 1番人気  トーセンジョーダン 瞬5平2消0
2着 2番人気  ジャミール     瞬7平1消1

7.0-11.1-10.8-12.2-12.2-12.1-12.2-12.3-12.1-12.2-11.8-11.6-12.4
レースレベルは、100点満点中 95点。

勝ったトーセンジョーダンについて、ひと言だけ。面子的には決してハイレベルとは言えないレースだったが、レースレベルとしては上々。トーセンジョーダンは次走が有馬記念だとしても好走が期待できそうなぐらい。勝つまでは難しいけど、3着以内なら。


 22:48

スワンS 予想全文

競馬最強の法則WEB ラップギア スワンS 予想全文

------

今年は14頭立てながら、重賞勝ち馬が11頭。重賞勝ちのない(3)マイネルフォーグと(14)ファリダットも2度ずつの重賞連対経験を持ち、実績的に見劣りするのはオープン連対なしの(13)ダノンムローのみ。実績馬同士のガチンコ勝負であり、しかも逃げ馬、追い込み馬それぞれに個性的なメンバーがそろった印象だ。勝敗を分かつのは、実績か勢いか、それとも距離への適性か?

実績と言えばG1馬の2頭。2008年の高松宮記念を勝った(9)ファイングレインと、2009年のNHKマイルカップを勝った(4)ジョーカプチーノ。違いは高松宮記念が1200mのG1であるのに対し、NHKマイルカップは1600mG1である点か。

しかしその(4)ジョーカプチーノ、どうやら人気が無さそうだ。解らないことはない。1年5ヶ月ぶりの長期休養明け、しかも長期休養に入る前のレースでは、不良馬場を超える極悪馬場を大暴走しての大惨敗。その前のNHKマイルカップ勝ちなど吹き飛んでしまうぐらいのイメージの悪さだろう。

しかし、だからといって、それは(4)ジョーカプチーノが弱い、立て直せるはずがない、仕上がっていないと決めつける根拠にはならない。2009NHKマイルカップは10番人気での勝利でフロック視もされているが、その前にはG3を勝ってG2を3着、距離への対応、能力的にも上位のものを見せた上での、10番人気という人気がおかしかったのではないか。

まぁその2009NHKマイルカップは、別にハイペースでもないのにゲットフルマークスの大逃げ、結果的に前にいる馬だけで1、2、3着というヘンなレースだった。勝ったジョーカプチーノにしても例年のNHKマイルカップなら中団から抜け出し、3着前後が濃厚とも見える内容だったのだが、それならそれでもかまわない。そう仮定しても、それでも能力は一枚抜けていると見る。状態に関して特に悪い話は出ていないようなので、それなら臆すことは何もない。

-----

◎ジョーカプチーノはここも10番人気で3着。人によっては惜しくも何ともないと思われるかもしれないが、自分としては結構惜しかったと思う。ジョーカプチーノとしては4コーナー手前からアーリーロブストに並ばれる厳しい展開。

12.3-11.0-11.3-11.7-11.6-11.6-11.5
のラップタイムからジョーカプチーノが失速したわけではなく、一定のペースで逃げていたジョーカプチーノにアーリーロブストが無理に並びかけてきた形。その無理が祟ってアーリーロブストは直線大失速、それがなければジョーカプチーノは勝ち馬マルカフェニックスに対してもう少し抵抗できていたのでは?

いや、それでもラスト1ハロンは11秒5、着差は縮まっていても勝ち切るまでは難しかったか。レースレベルは100点満点中90点、勝ち馬のマルカフェニックスが強かった。デビュー以来32戦目にして、ベストパフォーマンスを大幅に更新したと断言できるぐらいに。

仮にアーリーロブストが競りかけていなければ、4コーナー手前11秒8で行けたと仮定して…
12.3-11.0-11.3-11.7-11.8-11.4-11.5
ジョーカプチーノがずっと先頭なら、こういう感じのラップタイムでマルカフェニックスと同タイムになる。うーん、それでもラスト1ハロン11秒5は難しいか。やっぱどう乗っても今回のマルカフェニックスには勝てなかったということだ。悔しいなぁ。


 04:16

天皇賞(秋) 予想全文

競馬最強の法則WEB ラップギア 天皇賞(秋) 予想全文

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現役最強の称号を、今回こそは手に入れたい(2)ブエナビスタ。この1年間、現役最強に最も近い位置にいながらも、いまだにその称号を得られていない。原因は有馬記念と宝塚記念の惜敗か。昨夏ヤマニンキングリーを捉えきれなかった札幌記念も含め、古馬の牡馬とはどうも相性が悪いのだ。

自分としても、オークス後の◎を打ったのはエリザベス女王杯と京都記念、ヴィクトリアマイルの3レースだけ。秋華賞は平坦適性不足、札幌記念と有馬記念、宝塚記念は「古馬の牡馬を相手にはまだ力不足」という理由で◎を打たなかった。

それはそれで結果的には間違いではなかったような気もするのだが、今になって見てみると、この(2)ブエナビスタ、デビューからオークスまでの6戦はすべて瞬発戦への出走だった。その後、古馬初対戦となる札幌記念からの7戦(海外での1戦は除く)は、結果的にではあるがすべて平坦戦への出走だったということもありそう。

そして、そこから(2)ブエナビスタの苦悩が始まった。2着や3着ばかりで勝ちきれない。牝馬限定戦のみならず、有馬記念や宝塚記念でも1番人気に支持されているにも関わらず、それでも勝ちきれない。勝ったのはG2の京都記念と牝馬限定のヴィクトリアマイルの2レースだけ。

しかし今回はオークス以来久々に、瞬発戦が想定されるレース。コース適性値「瞬9平1消0」で、9割方瞬発戦が想定されるレースなのだ。この1年で平坦戦でも崩れない粘り強さ、(ウオッカのような)瞬発力オンリーの馬ではないというところも見せてくれた。オークス終了時「瞬5平0消0」だったラップギア適性値も、この1年で「瞬5平6消0」になってしまった。

そして、ここにきて初めて「古馬の牡馬を相手に」瞬発指数も1位。自分としては今回こそが初めて牡馬G1を勝てるチャンスという見解だが、ここは注文を付けず(2)ブエナビスタに◎を打てる。驚異の末脚を見せたあのオークス以来、久々に瞬発力を生かせる競馬になりそうだから。

------

回顧

ご覧の通りのブエナビスタが、ほとんど追うところもなく圧勝。最終的な着差は2馬身差だが、大半の人は着差以上に強かったと感じているだろう。馬群から抜け出す時の速さ(瞬発力)が他と全然違ったから。でもでもそれってさ、前週 菊花賞でのビッグウィーク似たようなモノだったのではないかな? まわりに解りやすい比較対象がいなかっただけで。

とは言え、レースレベル自体は 「100点満点中 85点」 と評した菊花賞よりも高かったとは思う。ズバリ、100点のレースだったから。いやぁ、やっぱりオークス以来の瞬発戦、この流れになると強い強い。

あと、今回の2着追い込みで再び大注目されたであろうペルーサ。 「▼5▼4△6」 (ギリギリの) 瞬発質のレースで2着したとは言え、あの末脚は一瞬で抜け出す瞬発力ではなく、どう見ても持続力のある末脚。若葉S、青葉賞と同様に。

次走はジャパンカップを予定しているようだが、おそらくソコも瞬発戦になる可能性大。自分としては、この天皇賞(秋)の流れ 「▼5▼4△6」 で勝てなかったのなら、ジャパンカップを勝つのはもっと難しいはずだと認識させられるレース振りだった。

-----

それはさておき、ちょっと横柄かも知れないけど、レース回顧って大多数の人と同じ意見になるのなら、やる必要はないと思うんですよ。自分はそういう時は何も書かない。書いても意味ないし、書いてて面白くないから。 …そういうことで、重賞回顧の義務化は勘弁してくださいな。

 23:25

富士S回顧

富士S回顧

東京芝1600m           瞬8平2消0
1着 2番人気  ダノンヨーヨー   瞬6平2消0
2着 14番人気  ライブコンサート  瞬8平4消0
3着 13番人気  ガルボ       瞬3平0消0
―――――――――――――――――――――――――
4着 1番人気  リルダヴァル    瞬1平2消0

12.1-11.2-11.7-11.8-11.5-11.1-11.2-12.2
レースレベルは、100点満点中 80点。

見た目ほど瞬発力なさそうと、4番手に評価を落としたダノンヨーヨーに快勝されたレース。結果「▼4△1△10」の平坦戦で浮上した面もあるが、見事にシテヤラレたレースだった。リルダヴァルは、例えるなら皐月賞勝ち馬が毎日王冠に出走してきたような感覚で◎を打ったのだが、どうも全体的にスピード不足だった感。特に評価していないはずのNHKマイルカップ3着だが、それでスピードレース対応OKと思ってしまったのが間違いだったか。

惜しかったのはブレイクランアウト。直線追い出したところで後退したショウワモダンとサンカルロに挟まれる形になってしまったのだが、最後にはまた差を詰めて5着。横にいたダノンヨーヨー(勝ち馬)との脚色比較から、それがなければ2着以上は確実だったと思われるし、勝ち馬に先着していた可能性も50%ぐらいはありそう。思えば2歳時にも、いちょうSで挟まれて後退、ゴール前画面外から4着まで追い上げて話題になったっけ。そういう馬なんかな? ともかく次走注目。

安田記念勝ち馬ショウワモダンは同コースなのに14着。安田記念前のメイSピーク説は当たりだった模様。


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